中央アジアでの仏教の変容@NHKスペシャル210円で | 釈迦牟尼スーパースター ~仏教のつれづれ~

中央アジアでの仏教の変容@NHKスペシャル210円で

昨日、中央アジアの仏教のことを書いたのだが、

こういうのはやっぱり映像で見たほうが早い。



10年前のNHKスペシャル「文明の道」シリーズで

中央アジアの仏教のことをやっていて、

ちゃんとNHKオンデマンドにあるのを発見しました。

1番組210円で見られて、とっても便利。



https://www.nhk-ondemand.jp/



NHKスペシャル「文明の道」第3集 「ガンダーラ 仏教飛翔の地」 

https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2011035556SA000/



釈迦牟尼スーパースター ~仏教のつれづれ~



さっそく見てみたら、仏教の変容、端的にいうと大乗仏教の源流を

騎馬民族であるクシャン朝(2世紀)が支配するガンダーラに

辿っている。コンパクトにツボを押さえていて楽しめた。

10年前の番組なので、説が変わってるところもあるのかもしれない

けれど。この番組を書籍化した『文明の道 (2)ヘレニズムと仏教』

という本は前に読んで、写真がいっぱいあって面白かった)



番組の最後に出て来るのは、東大寺のお水取り。

火で浄化するのは、もとを辿ればゾロアスター教(拝火教)だと。

上記のクシャン人たちはゾロアスター教から仏教に改宗したために、

当時生まれたばかりの仏像は肩から炎が出ているものもあった。

その炎信仰がお水取りにまで受け継がれてるんだって。



釈迦牟尼スーパースター ~仏教のつれづれ~
肩から炎が出ているガンダーラ仏(ギメ美術館)




思えばバラモン教も祭壇の火を神に捧げていた。

お釈迦さまは、それを揶揄して、「火」を煩悩のメタファーに使い、

涅槃(吹き消す)を至上のものとした。

だけど騎馬民族のヤンキーは火が好きなので、

中央アジアで炎信仰は復活して、密教の護摩焚きもその流れだ。

人類はだいたい火が好きだと思う。

お釈迦さまの考えることって、何かと少数派な気がしてならない。

そこがいいのだけれど。



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