麻原の百倍スケールが大きそうな<ユダヤの偽の救世主>
俗事に追われて仏教時間を取るのもままならない今日この頃。
そのうち読みたいと思った本のメモです。
このところオウムのニュースが久々に多いけれど、
麻原の貧乏くささに嫌気がさし、
偽は偽でももっとスケールの大きい偽の救世主として
サバタイ・ツヴィという人に興味がわいた。
いつかメシア(救世主)が現われて我らがユダヤの民を
救ってくれる信じている人々がいたところに、
17世紀にサバタイという神秘主義者が現われた。
なぜか、自分がメシアであるという啓示を受けたサバタイは、
それを自称して、ついにメシア現るとユダヤ人は熱狂する。
ところが、サバタイはトルコのスルタンに捕まって、
死刑かイスラムへの改宗かを迫られて、
あっさりイスラムに改宗してしまう。
奇行と酒池肉林スキャンダルもあるらしい偽メシアは
俗物だったのか、狂人だったのか。
しかも、サバタイ死後も、ユダヤ人の中には、
サバタイ信奉者が少なからずいたそうである。
この偽メシアの評伝を、
ゲルショム・ショーレムという、すごいユダヤ人思想家が書いていて、
邦訳もされている。1万5000円もするけどね。
仏教でいうと、メシアとは誰なのでしょうか。
阿弥陀?
そのうち現われるという意味では弥勒のイメージだけれど、
「転輪聖王獅子吼経」では人類が殺しあって滅びかけても
弥勒は全然降りてこないで、そのうち人類が自力で解決してしまった。
ユダヤのメシア信仰とはどういうものなのか、
ぜんぜん知らないので、そのうち読んでみたい。