名もない名言 | 釈迦牟尼スーパースター ~仏教のつれづれ~

名もない名言


ひと月ほど前、用があって浦安市の新興住宅地に行き、
バスを待っていたら、停留場の時刻表の隙間に
謎の紙切れが貼ってあった。
半分破れていた小さな紙には、手書きでこう書いてあった。


「あなたが嫌がっているその人生を、夢見ている人がいる」


何なのこれ?と思いつつ、この言葉が妙に頭に残っている。

漠然と憂鬱で、鈍痛のような不安があっても、
蛇口をひねればシャワーが出るし、飢えはしないし、暖房も冷房もある。


そんな生活に恋焦がれる人が、世界の大多数を占めているだろう。


「夢見る人」は、間違いなく、未来の自分でもある。
脳疾患で半身不随になったら、ガンで物が食べられなくなったら、
自由に歩いて何でも食べられることに恋焦がれるだろう。
最期に呼吸困難に陥ったら、十分息を吸えさえすれば、
もう何もいらない、と思うだろう。
その瞬間は確実にやってくる。


無常と、足るを知ること、他者を想うことが、
ひとつの繋がりとして感じられた。
この言葉は、一体誰が書いて、貼ったのだろうか?


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