吉本隆明の親鸞・西行・良寛etc.論(『「信」の構造〈1〉仏教論集成』)
吉本隆明氏が亡くなった。
私は世代的にこれといって思い入れはないのだけれど、何冊かは読んだ。
宗教への興味がまだ薄ぼんやりしていた20年前、
『「信」の構造』全3巻を、どうにかこうにか読んだ。
1巻が仏教、2巻がキリスト教、3巻が天皇制で、氏の文章を集めたものだ。
いかにも面白そうでしょ。
でも当時は仏教の全体像がわかってなかったので、
いきなり親鸞・西行・良寛と言われても、よくわからなかった。
で、無理やり読んで押入れに入れておいたまま、
こともあろうに引越しのときに捨ててしまった!
いま読めばわかるかもしれないのに・・・もったいなかったな~。
いま、新装版が出ているようだ(旧装版は茶色っぽかった)。
それから、文庫の『最後の親鸞』は、わからないなりに面白かった。
変な親鸞本を読むより、これを読むといいかもしれない・・・たぶん。
『「信」の構造〈1〉仏教論集成』
「信」と「不信」の地平を往還する-。
西行、親鸞、良寛等の日本仏教思想を現代的な視座で論じた
40年の思索の軌跡。83年刊の新装版。