怠けてふわふわと暮らすな(ダンマパダ再読2) | 釈迦牟尼スーパースター ~仏教のつれづれ~

怠けてふわふわと暮らすな(ダンマパダ再読2)

本日も「ダンマパダ」(法句経)から、好きな句のメモです。
どれも有名なフレーズだと思います。

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第8章 千という数にちなんで

103
戦場において百万人に勝つよりも、唯だ一つの自己に克つ者こそ
じつに最上の勝利者である。


第9章 悪

121
「その報いはわたしには来ないだろう」とおもって、悪を軽んずるな。
水が一滴ずつ滴(したた)り落ちるならば、水瓶でもみたされるのである。
愚かな者は、水を少しずつでも集めるように悪を積むならば、
やがてわざわいにみたされる。
(※善について、対の句がある)


第10章 暴力

133
荒々しいことばを言うな。言われた人々は汝に言い返すであろう。
怒りを含んだことばは苦痛である。報復が汝の身に至るであろう。


134
こわれた鐘のように、声をあらげないならば、汝は安らぎに達している。
汝はもはや怒り罵ることがないからである。


第11章 老いること

146
何の笑いがあろうか、何の歓びがあろうか? ――世間は常に燃え立って
いるのに ――。汝らは暗黒に覆われている。どうして燈明を求めないのか?

147
見よ、粉飾された形体を!(それは)傷だらけの身体であって、
いろいろのものが集まっただけである。
病に悩み、意欲ばかり多くて、堅固でなく、安住していない。

150
骨で城がつくられ、それに肉と血とが塗ってあり、
老いと高ぶりとごかましとがおさめられている。


第12章  世の中

167
下劣なしかたになじむな。怠けてふわふわと暮らすな。
邪(よこしま)な見解をいだくな。世俗のわずらいをふやすな。


第14章 ブッダ

186
たとえ貨幣の雨を降らすとも、欲望の満足されることはない。
「快楽の味は短くて苦痛である」と知るのが賢者である。


ブッダの真理のことば・感興のことば (岩 波文庫) (中村元訳)


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釈迦牟尼スーパースター ~仏教のつれづれ~

「150 骨で城がつくられ、それに肉と血とが塗ってあり、
老いと高ぶりとごかましとがおさめられている」
なんて恐ろしい言葉でしょうか。
「人間って素晴らしい!」的なヒューマニズムとは、およそ対極にあります。


また「146 汝らは暗黒で覆われている」

「167 怠けてふわふわと暮らすな」という言葉の厳しさは、
「ありのままでいいんだよ」的な”癒し”とは対極にあります。


お釈迦さまは、よほど厳しく恐ろしいことを考えていたと思われ、
だから素敵!と思うのですが、まぁ一般ウケはしませんわな。



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