ペルシャ語ラップと「イスラム飲酒紀行」
仏教と関係ないですが、週末に観た・読んだイスラムにまつわる映画と本について。
映画『ペルシャ猫を誰も知らない』。
09年のカンヌで絶賛された、クルド人監督によるイラン映画です。
日本でも10年の公開時に話題になりましたが観損ねて、
DVDが出たのでやっと見ました。舞台はテヘランで、とってもいい映画。
<映画の公式サイトからコピペ>=================
西洋文化の規制厳しいイラン。アシュカンとネガルは、好きな音楽を自由に演奏することだけを夢見ていた……。名作『亀も空を飛ぶ』のバフマン・ゴバディ監督が、当局の目を逃れながら、密かに音楽活動を続ける若者たちの姿を描いた、新たな傑作である。
出演者のほとんどは実在のミュージシャンたち。主役の2人は、撮影が終了した4時間後にイランを離れ、物語は彼らの実際の経験に基づいている。コンサートもCD発売も許されていないミュージシャンを撮影するために、ゴバディ監督は、当局に無許可でゲリラ撮影を敢行。
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イスラム教国は規制が厳しい国から緩い国まで様々なので、
これはイスラムというよりイランの政治体制の問題だと思いますが、
やっぱり国として文化芸術を禁じるのはいかがなものかと思いますね。
たとえ宗教的にみて不謹慎なものだとしても。
私もイラン人の友達がいましたが、隠れてマーヴィン・ゲイを聞いて
お酒を飲みまくってました。映画にも”西洋音楽”をガンガン流して男女入り乱れて
酒を飲む秘密のパーティみたいなのが出てくるし、絶対禁止なんかできないって。
映画には現役ミュージシャンがたくさん出てくるのですが、
Hichkas(ヒッチキャス)というペルシャ語ラップが印象的でした。
「神よ、目を覚ませ。俺は言うことがあるぜ」という歌詞にしびれました。
映画のなかのHichkasのシーン。
http://www.youtube.com/watch?v=U7L9y-Wmz1o
イスラム繋がりでもうひとつ。
出たばかりの『イスラム飲酒紀行』という本です。
<アマゾンから>=========================
「辺境作家」としてUMA探索からアヘン生成のルポまで、世界各国をまたにかけ活躍している高野秀行氏。
飲酒を禁じられているイスラム圏で取材をしているとき、どうしても酒が飲みたい高野氏は必然的に酒を探し回る。
別にタブーを破りたいわけではない。ただ、酒が飲みたいだけでの行動だ。
国により意外とあっさり見つかることもあれば、密売人のような男からこっそりと入手することも。
それらの「飲酒紀行」を通じて見えてくる、イスラム圏に暮らす人々の本音とは?
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さまざまなイスラム教国を旅して、禁じられているはずの酒を探し当てて呑む
という筆者の呑んべいスピリットに感動します。
イスラム国のなかに、ゲットーのように初期仏教が今も生きているといわれる
バングラディッシュのチッタゴンも登場します。
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