人生にはダンマパダ(法句経)だけあればいい
メリークリスマス!お釈迦さまの誕生日もお忘れなく。
ところで、かつての私がそうだったように、
仏教に惹かれながら迷宮に入ってしまう方は少なくないと思います。
理由を考えるに、
・経典が膨大すぎる(キリスト教の聖書のように、これを読めばOK、
というものが決められていない)
・宗派によって言うことがバラバラ。ほとんど真逆の場合もある。
でね、いろいろ読んでみて思うんですけれど、
生きていくうえでは、ダンマパダ(法句経)1冊で十分ではないかと。
世界的にはもっとも有名で、もっとも翻訳されている初期仏典で、
お釈迦さまのほぼ本来の教えが、簡単な言葉で書かれています。
日本では大正時代にようやく翻訳されるようになりました。
現代語訳はいくつかありますが、一番手に入りやすいのは
『ブッダ 真理のことば』(中村元訳・岩波文庫)です。
いっそダンマパダを「仏教の聖書」に認定したらいかが?と思うほど
どこをとっても人生の至言に満ちておるのです。
いくらでも引用できますがランダムに書き出すと、
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ものごとは心にもとづき、心を主とし、心によってつくり出される。
もしも汚れた心で話したり行ったりするならば、苦しみはその人につき従う。
車をひく(牛)の足跡に車輪がついて行くように。
「かれは、われを罵った。かれは、われを害した。
かれは、われわれに打ち勝った。かれは、われわれから強奪した」
という思いを抱く人には、怨みはついに息む(やむ)ことがない。
心は捉えがたく、軽々とざわめき、欲するままにおもむく。
その心をおさめることは善いことである。
心をおさめたならば安楽をもたらす。
すべての者は暴力におびえる。すべての(生きもの)にとって生命は愛しい。
己が身にひきくらべて、殺してはならぬ。殺さしめてはならぬ。
こわれた鐘のように、声をあらげることがないならば、
汝は安らぎに達している。汝はもはや怒り罵ることがないからである。
たとえ貨幣の雨を降らすとも、欲望の満足されることはない。
「快楽の味は短くて苦痛である」と知るのが賢者である。
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ダンマパダを読むたびに、
カラカラの細胞に、きれいな水が沁みこんでくるような気がします。
言葉が平易なので解説書だって要りません。
これからも私は好奇心からいろいろな仏教本を読むでしょう。
ですが安らかに生きるうえでは、
ダンマパダを丸暗記して日々の言動に生かすこと、あとは瞑想。
これで十分なんじゃねーか?と思います。
岩波文庫945円、瞑想は無料。最良最短最安の道です。