ギリシャVSインド『ミリンダ王の問い』は興奮する(その1)
古本で買った『ミリンダ王の問い』(東洋文庫、1963年、中村元訳)
を読み始めました(パーリ語の現代語訳)。
これがまた、面白いんだわ。
詳しい方にはいわずもがなですが、
これはB.C.2世紀後半の”対談”です。
当時西北インドを支配していたギリシャのミリンダ王
VS
インドの比丘・ナーガセーナ長老。
ギリシャ哲学とインド哲学の対決ですから、
当時最高の知性がぶつかりあった、
スリリングな議論が展開されます。
ミリンダ王の質問は単刀直入です。
いわく
「時間の始まりは認識できるか」
「霊魂はあるか」
「なぜ人は平等ではないのか」……。
まさに「私もそれが訊きたかった」というような
質問を王が連発して、ナーガセーナ長老が
仏教の立場から答えるのです。面白そうでしょ?
むかし、ミリンダっていうジュース、ありましたよね。歳がバレる。
ナーガーセーナ長老の時代は、
仏教の教学「アビダルマ」が成立してきたころです。
アビダルマって、正面から読むとあまりに煩雑で
飽きてしまいそうですが、
「ミリンダ王の問い」だとQ&Aなので読みやすい。
ただし、基本的に理屈VS理屈の戦いなので、
「仏の教えでしみじみした~い」的なニーズには
合わない本だと思います。
印象的だったところは、今後、このブログに
メモしていこうかな~と思っております。

にほんブログ村