釈尊百景(6)椅子に腰掛けたお釈迦さま・深大寺
椅子に座ったお釈迦さまって、見たことがありますか?
私は見たことないのですが、あるんですねー。
深大寺・銅造釈迦如来倚像(重要文化財)
深大寺の釈迦堂にある釈迦如来像は、なんと白鳳仏という古さ
(全高83.9㎝、坐高59.3㎝)。
調布市に、そんな古くて珍しい仏像があるとは知りませんでした。
今では倚像=椅子がけ珍しいですが、
奈良時代にはよく作られたそうです。
このお釈迦さまも瞑想中なのでしょうか?
それとも、単に座って休んでいるだけ?
お釈迦さまも人間ですから、
単に座ってボーッと涼むこともありますよね。インドは暑いし。
深大寺の解説によると
「この像は明治四十二年(1909)、柴田常恵氏により当寺元三大師堂の壇下から
見出されて注目を浴ぴるようになったものです。
これより少し前、明治三十一年(1898)の『深大寺明細帳』に二尺八寸の
釈迦如来銅像を挙げて「坐像に非ず、立像に非ず」と注記してあるのがこの像を指すと思われ、
いにしえ古法相宗であった時の本尊と伝えています。
依然の伝来は不明で、もともとは近くの祇園寺にあった、という伝えもあるとさえ言われてい
ます。当寺に関する古い記録や縁起でも触れられておらず、
この像の伝来や当寺との関係は今だなぞに謎に包まれています」
奈良・正暦寺の秘仏・薬師如来も椅子がけです。

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