元祖「仏ちゃん」の楽しい「見仏記」
「平城宮遷都1300年」で、今年は奈良でたくさんの秘仏が
公開されますね。
鉄道ファンを「鉄ちゃん」と呼びますが、
このところ仏像ファンを「仏ちゃん」と呼ぶ人もいるようで、
仏ちゃんが急増しているのは喜ばしいことです。
仏像ブームと言われて本もたくさん出てますが、
やはり仏像をポップに語った元祖は、
みうらじゅんさんに違いありません。
『見仏記』は1993年に単行本になってますから。
これは、みうらさんと、いとうせいこうが、
仏像を見る旅をイラストとエッセイで記したものです。
読んだときは、ホントに新鮮で笑いました。
たとえば新薬師寺の十二神将像の周りをぐるぐる走り回って
「メリーゴーランドだ~」と喜ぶみうらさん。
空也上人は、たしかにラッパーみたいだし、
百済観音像の衣装はボディコンのルーツのようです。
仏像は、こんなに自由に見ていいんだ、という元祖ですね。
ただ、みうらさんは、いつも先端を走っているので、
ブームが来た頃には本人は飽きていて儲けにつながらない、
という難点(美点)があります。
京都生まれのみうらさんは、
子供の頃から仏像スクラップブックを作っていて、
それが思春期からエロ本のスクラップブックになって
100冊のエロスクラップで有名です。
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