最初の一冊「真理のことば」
お釈迦さまの教えが、一番易しく短い言葉で書かれたのが
有名な「ダンマパダ」です。
日本語訳だと『真理のことば・感興のことば』(岩波新書)に入っている
「真理のことば」がそれです。文庫本で60Pしかないですが、
人としてかく生きるべしという真理に満ちていて感動します。
それに、言葉が文学的で高潔です。たとえば・・・
<第四章 花にちなんで>より
「蜜蜂は花の色香をそこなわずに、汁だけとって花から飛び去る。
聖者が村に行くときはそのようにせよ」
「うるわしく、あでやかに咲く花でも、香りが無いものがあるように、
善く説かれたことばでも、それを実行しない人には実りがない」
「うず高い花を集めて多くの華簪(はなかざり)をつくるように、
人として生まれまた死ぬべきであるならば、多くの善いことをなせ」
この四章で、特に私が心にとめているのはこの教えです。
「他人の過失を見るなかれ。
他人のしたこととしなかったことを見るな。
ただ自分のしたこととしなかったことだけを見よ」
仏教初心者としては、まずこれを最初に読めばよかったのですが、
私は何も知らなかった頃に『ブッダのことば』(スッタニパータ)を
最初に読んで、よくわからずに挫折してしまいました。
単純に岩波文庫でそっちのほうが先に出てただけの理由ですが・・。
最初の一冊としては、「ダンマパタ」がおすすめです。
でも、日本で読まれるようになったのが、
なんと大正時代だというからビックリですよ!
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