余白の美学。

大昔から日本の魂を揺さぶる空間デザイン。

素晴らしきパッケージデザインの名作『へべれけ』でございます。

 

さてさて今回は先ず、こちらをご覧ください。

上村松園『人形つかい』

 

女性たちの視線の先とタイトルで、襖の向こう側に芸者がいる事がわかります。

しかし襖が遮っており部屋の中が見えません。

それは見る人それぞれの想像力におまかせするという日本絵画における余白の美学。

脳内イメージを作りやすいように襖を大きな「余白」として扱っております。

襖の向こう側の描かれていない「空間」に存在するであろう人形つかいは

からくり義左衛門か、腹話術師か、ダッチワイフマスターか。

三者三様の妄想をお楽しみいただける作品となっております。

 

 

そろそろ皆様お気づきですか?

はい、そうですね。

『へべれけ』のパッケージデザインはこの作品を踏襲しているのです。

ゲームソフトのパッケージとは思えないほど洗練された余白の使い方をしています。

まさに宇宙の神秘『へべれけ』

 

てな事をいざサンソフトの関係者に聞いてみたら、

「白背景だと印刷代が安かったんです」

とか言いそうですけど、まあそれはサンソフトの勝手なんですよ。

真実なんて知ったこっちゃないんです真顔

 

 

そしてこちらの作品もご覧ください。

神坂雪佳 百々世草より『狗児』

 

白い。ゆるふわ。シンプル。

正統派のゆるカワイイ仔犬とブサカワな仔犬2匹。

近代デザインの先駆者が提案したゆるキャラの定義が、現代にも受け継がれているのがおわかりいただけただろうか。

 

そう『へべれけ』のキャラクターデザインの源流は神坂雪佳なのです。

 

てな事をサンソフトの関係者に問い詰めたら、

「全然関係ないよ。神坂雪佳の描くおっさんみたいな顔しやがって」

とか言われそうですけど、それもまたサンソフトの勝手なんですよ真顔

 

 

………。

 

実際サンソフトと関係ないところで言われたことあるんだけど全然似てないからね。

ワタクシは街ですれ違う人全員に「あの人ロバート・ダウニー・Jrに似てない?」とは言われますけども、それは知ってる〜自覚してる〜照れ

 

つーか地面に座ってるおっさんが何をしているのか、想像させようとする絵ってやべえセンスだねガーン

 

 

という事で『へべれけ』のパッケージは芸術なのです。

 

しかも

 

『いっき』

『アトランチスの謎』

『かんしゃく玉なげカン太郎の東海道五十三次』

 

など、次々と怪作を世に送り出したサンソフトが作り出したので、ゲーム自体も得体の知れない中毒性がございますよ。

さらに小高直樹さんが編曲する、拡張音源なしでPSG音源の限界突破したBGMも魅力の一つとなっておりますが、それはまた次の機会にでも語りましょ。

 

しかし悲しい話ですが『へべれけ』はPSに移植される際、PSG音源の再現に失敗してしまい、その煽りを受けて現在ファミコン版はプレミア価格となっております。

でもWii U持ってる人ならVCで買えるよチュー

 

 

ちなみに海外版のパッケージ

馬鹿がよ クソ外人がよムキー

『へべれけ』は[陰影]で捉えないで[線]で捉えろつってんだろ!!

そして『余白』をなめるな!!

 

 

ちなみにSFC版のパッケージ

あれれれれれれれ?

余白が減ったぞガーン

でもギリギリ問題ないかな。

ただし例の発作が出る人には危険なデザインだね。

 

 

しかしながら最近ではこの日本の美的感覚が海外で再評価されていますよ。

フォードVSフェラーリのポスターなり。

ああ、ふつくしいレイアウト。

君たちの目指す先にはフェラーリがあるんだね。

うんうん、想像できるよニコニコ

日本人の侘び寂び、間と余白、粋や無粋は外人なんぞに理解できるかよと思っていたけど、そんな時代は過去のものなのですね。

 

 

ちなみに日本版

馬鹿がよ クソ日本人がよムキー

 

ごちゃごちゃ貼り付けやがって楽天か、てめえは。

このデザインを良しとした人間は

俺が磨きたてのティンバーランドをてめえのケツの穴にめり込ませて

ケツ押さえながら眠る権利をやるムキー