真木蔵人の考え方 | ZENYAオフィシャルブログ Powered by Ameba

真木蔵人の考え方

真木蔵人の考え方



俺、一旦波乗り辞めますよ、封印します。


真木蔵人の考え方


真木蔵人は言う。
「海のことをもっと考えた方がいい。サーファーとしても人としても。そして今、サーファーにはガイドラインが必要だ」
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2011年4月15日の現時点で、原発から30km圏内は人が自由に出入りできない状態だ。アメリカのガイドラインでは、今回の原発事故の場合は約80km(50マイル)が退避ライン。しかしこのラインは、地上、空気の問題での範囲。

では、いったい、海はどうなるのか?

高濃度放射能汚染水の海洋投棄は世界初、人類史上初の出来事。ほとんど誰に知らせることもなく、たった数時間で、汚染水を母なる海に捨てることを、東電&政府は実行してしまった。数日前から観測点を設け、海水を採取して検査しているが、まったく誰もガイドラインを作れない状況である。



「慎重に考えなければならないこと。原発に近いエリアは当然ビーチクローズ(海岸立ち入り禁止)だし、それも広い範囲で大きく見積もってやるべきだと思う。サーフィンやるとかいう話の前の段階ですよね、今は」と蔵人。

黒潮の切れ目、沖に出て行くところまで、季節によってずらす。北から大きく流れてきたり、北東の風が入ってきたりした場合はまたビーチクローズ…、とは言ってもそれを管理するコーストガードや海岸のライフガードが日本には居ない。

例えコーストガードのようなシステムが組まれても、毎朝毎昼に海水を採取し、それを検査に出し、放射能汚染度を調べ、回答をもらえるまでには1~2日はかかってしまうだろう。海は生き物のように毎日、いや常に動いているものなだけに、そういう活動さえも安全基準になるのか?とさえ思ってしまう。



検査機関が割り出すデータも、放射線量が○×シーベルトあるかないか、という程度であり、どういう核種がどのくらいあるのか?といった詳しいデータはすぐには出せないはず。

蔵人の、海に対する熱い想いは言葉になって次から次へと出てくる。
「先日被災地や周辺の海岸に訪れ、実際にガイガーカウンターで放射線量を量りながら行動したんだけど、やはりサーファーが率先して現在の海の状況を知り、それを分析して、あらゆる角度から考えて、今後の海、海岸との接し方を決めていかなければならないとは思っている。サーファーからそういうガイドラインを政府に提出し、それについて政府や警察を交え、海岸利用の仕方を決めていかないといけない。サーフィンが出来るエリアは、出来ないところからの来るサーファーを受け入れたり、という動きにもなる」

「ライフガードや水質調査などを今押し進めるのがいい。今がまさにゼロからのスタート。だからこそ、閉めなければいけないドアをしっかり閉める。そうすれば新しいドアが開くのだから、まずは、閉めるエリアを決め、しっかり閉める。今はまだ閉めきれてない状況。海岸立ち入り禁止区域になっても、「波がいいから」という理由で立ち入るサーファーが出てくる可能性もある。そこはしっかり取り締まらなければならない。管理を徹底的に行なわないといけない。アメリカの場合はチケット(罰金)だけど、日本にはそういうシステムがまだ無い。一般人が海や海岸で安全に気持ちよくレジャーやレクリエーションできるようにするには、やはりガイドラインとルール、そして管理する人材とシステムが早急に必要だ。まずはメジャービーチ、一般サーファーがよく利用する海岸には、バギーに乗って常にビーチをパトロールするライフガードが必要になってくる」



蔵人が1回目の被災地奉仕活動に向けて準備している時、電話をかけてきてくれた。その時、蔵人は
「俺、一旦波乗り辞めますよ、封印します。赤井君ならわかるでしょ、俺がどんだけ波乗りが好きかって。でも、今やらないと、この国は変わらない。誰かがやらなきゃ。そういう役目を俺がなってもいいと決心したんだ。俺のやることはどこに出してくれてもいいから、発信してください。子供たちやまたその子供たち、海外のサーファーたちに、日本はイイ波だぜ、一緒にサーフィンやろうぜって、本心から言えるまで、俺はもう日本ではサーフィンやらないかも…」

その電話の数日後、蔵人は被災地でサバイバルできる装備と物資を持参し、被災地に向かった。その時の行動はカラーズマガジンで見ることができる。

http://www.colors-magazine.com/cblog/2011/04/post-30.html

keepsurfdayz

追記

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未来の日本の海、次の世代、次の次の世代の日本のサーフィンをイメージする蔵人。でも、根幹はとってもシンプル。「だって言いたいじゃないですか、海外とかのサーファーにさ、日本ってイイ波なんだぜ、来いよ、一緒にやろうぜって、子供や若い奴らにもさ。今はどこまでが安全かわからない、子供と一緒に入ろうなんて気持ちにならないよ。だから俺は今は出来るだけ被災地のことを考えて行動する。途中途中に仕事やりながら、出来るだけやるんだ」