久しぶりのBodyChance大阪の真田由香先生のレッスンで、自分の悩みの種であったタンギングに関してさらに前進の兆しが!
こんにちは。
トロンボーン奏者でアレクサンダーテクニーク教師資格取得中のかたさんです。
タンギングは口に中で起こります。当然ですが。
その中では多くの動きが起こっています。
舌は当然、頬の肉や粘膜、喉にある軟口蓋や口蓋垂(のどちんこ)などが外から見える部分でしょうか。
逆に動きがないところはというと、先ず歯ですね。
そして硬口蓋。これは口の中の天井部分です。
タンギングは舌の動きです。
舌と動かない歯との関係性は、みなさんも研究されたと思います。
タンギングとは舌と歯のコミュニケーションとも言えますからね。
しかし動く舌と動かない硬口蓋との関係はどうでしょう。
これはあまり気にされてないと思います。
【舌と硬口蓋】
舌と歯の関係が前後の動きだとすれば、硬口蓋とは上下の動きの関係になります。
普段の何もしゃべらずに口を閉じている時、舌の位置はどこにあるでしょう。
おそらく口腔内の天井である硬口蓋に接していると思います。
しゃべったりものを食べたり口で呼吸する時には、ここから舌が離れます。
楽器演奏のタンギングは、これらの動きの中ではおしゃべりの時に似ていると思います。
話す時の舌の位置は、発する言葉によって多少の違いはありますが、基本的に普段の位置から下方向へはありません。
「ラ行」のように舌先が硬口蓋についてから下方向へ動くこともありますが、これも下へ下げるというより、上に行った舌が元に戻るだけです。
【舌中心から硬口蓋中心の舌の動き】
タンギングを考えると、どうしても舌中心の考え方になりがちです。
しかし、舌と口の中の関係性を考えると、動きの中心になるものが見えてきます。
先ほどのように考えると、硬口蓋を中心に舌が動いていると思えませんか?
歯との関係性を見ると、動かない歯に対して舌が動くことになります。
同じ観点でいけば、動かない硬口蓋に対して舌が動くことになります。
私が演奏不調に陥った原因の一つに、舌を下げる動きがありました。
口の中や喉を広げようとする意識がこういう結果を生んだものと思われます。
管楽器演奏上、喉と言えば気道ですね。
解剖学上、気道は広がりません。
しかも、太さは人差し指一本分くらいしかないそうです。
実はかなり細いんですね。
そういう土台不可能なことをしようとしていて、それをするために無理して舌を下げていたんです。
そのため軟口蓋が固まり、深刻に感じるまでの、演奏というかタンギング不調に陥りました。
舌の動きが不調を生んだのならば、好転するのも舌の動き。
ちなみにこの考え方、最近自分で発見しました。
動く舌のを中心に考えるのではなく、動かない硬口蓋に向かって舌が動けばいいじゃないかと思うのです。
この思考を植え付けてくれたのが、真田由香さんです。
由香さんは、Bodychance大阪スタジオで主任を務める、ベテランのアレクサンダーテクニーク教師。
音楽家ではありません。
かつては、楽譜を見せると眉毛が「わからないの~(>_<)」になっていた人です。
しかし、アレクサンダーテクニーク教師にとって、それは関係ないのです。
見えたことと生徒の言葉や考えから判断し、生徒に通じやすい言葉や表現を使い、本人が理解できるようにレッスンするのです。
【硬口蓋へ舌が動く】
タンギングと言えば、舌が歯に向かって動くものです。
舌が当たることは変わりないのですが、タンギングのための舌のセッティングを、歯から硬口蓋方向へ向けてみるのです。
勘違いしてはいけないので話しますが、決して硬口蓋に向かってタンギングするわけではないです。
舌先は、タンギングの種類によって当たる場所がいろいろ変ります。
その用途に見合った場所に行けばいいのですが、タンギング時に舌が硬口蓋に向かって動くことは舌の押し下げを無くします。
出来ている人には普通の事ですが、私はこの時に舌を凹ませるようにしていました。
これは見た目にもわかります。顎の下が膨らむようになりますから。
由香さんからの提案は、先にも書いたように舌を硬口蓋に向かわせることでした。
私はこれに、舌の動くタイミングの重要性を見つけました。
タンギング時に舌を硬口蓋に向かわせるのではなく、ブレス時に向かわせることにしたのです。
これは、結果的に舌の位置が元ある位置と変わらない状態になりました。
舌の中央を押し下げながらブレスしていた私にとって、この動きをすることはほとんど舌の準備をしていないのと同じでした。
別の言い方をすれば、舌の為に力を使っていないということ。
これがどのような変化を生むかは、想像するまでもありませんね。
今まで使っていた力を使わずに、タンギングのセッティングが出来てしまうことに繋がりました。
ここで大切なのは、硬口蓋が下へ動くことではない事。
つまり頭蓋骨の押し下げではなく、頭が高い位置にあり続け、そこに舌が向かうこと。
要はアレクサンダーテクニークの基本が重要という事です。
【変化は様々なところに現れた】
口周りの余計な力みが一気に無くなったので、アンブシュアーが変わりました。
まるで吹いていないよう。
当然音色も変わります。
理想かどうかと聞かれると、違います。
しかし、これが自分の持ち味の音だと思います。
自分の体に合った音なんですね。
理想の音が出るのと、自分の体に合った音が出るのは、どちらがいいのでしょうかね。
少なくとも自分の体に合った音が出たことは、この上なくストレスレスでした。
口腔内の力み軽減は、呼吸にも影響が。
吸いこむというより、肺に入っていく感じになりました。
また、連続タンギング時に後頭部にタンギングの衝撃がありました。
力みが抜けて、タンギングの動きが連動し伝わったのですね。
先月の順子さんに続き今月の由香さん、色々な人に助けられています。
人間ひとりじゃないですね。
そのおかげで、なんだか先月から色々な変化が起こっています。
変化が多すぎて身体がついていかないかというと、そうでもないです。
新たな気付きですが、私は身体の変化に対し違和感を感じつつもそれをイヤなものだったり、あまり不安に感じないみたいです。
感じよければ違和感大いに結構、みたいな。
日々、変化を楽しんでいます。