パイロットフィッシュが個人的にとても好きだったので、大崎さんの他の著書にも興味を持ち、見つけたのがこの本です。アジアンタムブルーとどちらを先に読もうか迷いましたが、こちらを先に読んでみました。この本は、小説ではなくノンフィクションです。癌のために29歳で亡くなった天才棋士、村山聖の青春を描いた作品です。


あらすじ

村山聖は5歳の頃から、腎フローゼという病気のために、途方もなく長い時間を病院のベットの上ですごさなければならなかった。そんなある日、父が聖に「将棋」というゲームを教えてくれた。その日を境に彼の人生は一変する。「ぜったいに名人になってやる。」聖の夢への疾走がはじまった!!!癌のために29歳で亡くなった天才棋士の青春を描いた感動のノンフィクション。


聖(さとし)の青春 (講談社文庫)/大崎 善生
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 パイロットフィッシュと違い、ノンフィクションということもあって、同じ大崎さんの著書ですが、全く違う味わいの本でした。でも、やっぱり読んでよかった。この本を通じて、村山聖という人を知ることができたことが、今の私にとってはすごく意味あることだと思うから。こんな人本当にいたんだ・・・って最初は驚いたけど、自分も彼のように何か夢とか目指すものに向かってひたすらに打ち込んだりしてみたい。彼の場合、幼くして難病にかかったとう経緯もあり、そうなった部分もあるかもしれないけれど、その姿は本当にかっこいい。自分は彼のように、この命を無駄なく、意味ある使い方をできているのだろうか。最近とても不安だ。

 また個人的に、聖のキャラクターと「はあ」という返事がとても好きでした。なんかかわいいです。師匠の森さんとのやり取りも楽しく、時にとても心が温まります。特に、171ページからのシンフォニーホール前のやり取りは、お気に入りです。

 それにしても、この本を読んで、将棋について少しでも良いから知識があれば、もっとこの本を楽しめたんだろうなと思いました。聖とそのライバルたちの戦いぶりが、将棋を良く知らない私には、あまり楽しめなかったのがすごく残念だった。昔、「月下の棋士」というドラマが流行った時期に少しはやったことがあったけど、もうすっかり忘れしまった。もう一度チャレンジしてみようか。

 ちなみに私は、この作品を講談社青い鳥文庫という子供向けのレーベルで読んだので、ところどころ講談社文庫のものとは違うかもしれません。近々、講談社文庫版も購入して読んでみたい。


独り言

この読書記録をつけようと思いたったのは、松岡正剛さんの多読術を読んで、世の中にはすごい人がいるもんだとびっくりし、自分ももっと本に親しもうと思ったからですが、やっぱり本っていいなぁ。面白いとかだけじゃなくて、こんな生き方もあるとか、こんな風に世界を見ている人がいるんだとか、とにかく発見がいっぱい。最初は図書館で借りて済まそうかと思ってたんですが、もうこれまで数冊読んだ時点で、もう全てお買い上げした感じです。手元に残して、時々読み返して、心に染み込ませたいような言葉がいくつもあるから、やっぱり手元においておきたい。今日の「聖の青春」もそんな一冊です。

悲しみはどうしたら消えるのだろう。優しさはどうしたら届くのだろう。


あらすじ

忘れない、忘れられない。あおの笑顔を。一緒に過ごした時間の輝きを。そして流れ星にかけた願いを--。

高校で出会った、加地君と巧君と奈緒子。けれど突然の事故が、恋人同士だった奈緒子と加地君を、永遠に引き離した。加地君の思い出を抱きしめて離さない奈緒子に、巧君はそっと手を差し伸べるが・・・。悲しみの果てで向かい合う心と心。せつなさあふれる、恋愛小説の新しい名作。


流れ星が消えないうちに (新潮文庫)/橋本 紡
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忘れられないフレーズ

P157 加地君

「俺はもう考えるのをやめて・・・・・・まあ、全部はやめられないだろうけど、それでもやれることをやろうと思ってるんだ。考えすぎて立ち止まるのは、いい加減にしとこうってさ。動くことによって見えてくるものがあるはずなんだ」


P256 巧君

「・・・加地と手を繋いだまま、あいている方の手で奈緒子と手を繋ごうと思ってる。加地の手を掴んだまま、もう片方の手で奈緒子を掴むんだ」




優しくまばゆい愛が織りなすラブストーリー


あらすじ

小笠原の海でイルカのテティスとともに育った、純粋な青年・拓海。東京からやってきた、美しい歌声を持つ音大生の流香。ふたりはテティスに導かれ、ドルフィンビーチで運命的な出会いを果たす。2ヵ月後、「君の笑顔が見たいから」との理由だけで、拓海は帰京した流香のもとを訪れる。そこで彼女が抱える心の闇を知った彼は、ある大きな決断をする。運命に翻弄されるふたりの愛の行方は?


ある愛の詩 (角川文庫)/新堂 冬樹
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感想

 拓海くんがとにかく魅力的です。こんなにピュアな子は、今時本当に貴重なのではないでしょうか?

作品中でも、素直で純粋で、本当に愛にあふれた彼は、多くの人たちを惹きつけていますが、もしこんな人が現実に現れたら、私も惹かれずにはいられないでしょう。いや、それとも流香のように、彼のあまりの眩しさに耐えられず、心とは裏腹の反応をしてしまかもしれませんね。

 あらすじにもあるとおり、二人は思いあっているのに、なかなか結ばれないのですが、最後は本当にきれいなエンディングを迎えます。読んでいる途中は、じれったかったり、せつなかったり、なんでだー!とか、心がすごくざわざわしますが、最後まで読むと、本当に良かったねと心から言いたくなる。自分もこんなパートナーがほしいです。こんな恋がしたです。