犬の病気 予防と対策

犬の病気 予防と対策

「犬の病気 予防と対策」では、犬の病気の症状や原因、治療法、予防法をわかりやすく紹介しています。犬の病気は、発症部位や症状、犬種、そして「皮膚病」、「風邪」など病名などから調べることができます。

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犬の虫歯

犬の口の中は、人間と比べて食事中の炭水化物の量が少ない、だ液のpHが高いなどの理由から、虫歯の原因菌が繁殖しにくく、「犬は虫歯にならない」と以前は考えられていました。しかし、虫歯にまったくならないわけではなく、現在では犬の口の中の病気の約1割弱は、虫歯が原因であると考えられています


犬の虫歯の【症状】


歯が茶褐色や灰褐色、黒色などに変色する

虫歯になると、その部分が茶褐色や灰褐色、黒色などに変色し、色が変わった部分はもろくなり穴が開いてしまいます。虫歯の初期ではほとんど症状はありませんが、進行してくると口臭がひどくなってきます。この他、食物や水がしみて痛がり、食事をとらなくなることもあります。虫歯が進行し、歯の内部(歯髄)にまで到達すると、そこに炎症(歯髄炎)が起こり、最終的には歯髄が壊死してしまい、歯が折れることもあります。

犬の虫歯の【原因】


歯垢の中の細菌がつくり出す酸や酵素が歯を溶かす

虫歯は、たまった歯垢の中の細菌が作り出した酸やタンパク質分解酵素によって、歯の表面のエナメル質や象牙質が溶かされることで起こります。犬では、犬歯の根本や上あごの第1後きゅう歯のくぼみなどに虫歯が起こりやすいです。

犬の虫歯の【治療】


歯の病変部を削り取り、削った部分に詰め物をする

虫歯の治療では、全身麻酔をかけたうえで、歯の病変部を削り取り、削った部分に詰め物をして修復します。悪化していて削り取るだけで治療できない場合は、歯肉治療を行ったり、歯を抜いたりする必要があります。歯髄炎を起こしている場合は、抗生物質の投与も行われます。

犬の虫歯の【予防】


日頃から歯磨きを行って、歯垢を落とす

虫歯を予防するためには、普段から歯ブラシやガーゼで歯の表面を磨いて、こまめに歯垢を落とす必要があります。これと同時に炭水化物の多い、おやつなどは控えるようにしましょう。また、定期的に歯科検診を受けることも虫歯の予防に効果的です。

歯周病


歯周病は、歯肉炎(歯ぐきに炎症が起こること)や歯周炎(歯肉炎がひどくなり、歯を支える膜や骨が破壊されること)をまとめて歯周病といいます。歯周病になると、主に口臭が見られるようになります。


犬の歯周病の【症状】


歯肉が炎症を起こし赤くなるほか、口の中の出血、口臭など


歯周病になると、初期では本来ピンク色をした歯肉が炎症を起こして赤くなります。症状が進むと、口の中が出血する、口臭がする、食べものを口に入れることが億劫になり食欲が低下する、歯と歯肉との間に「歯周ポケット」といわれるすき間ができ、歯がグラグラし、やがて歯が抜けるなどの症状が現れます。歯周病が進行すると、細菌(歯周病菌)が血管から血流に乗って、心臓や腎臓、肝臓などにたどりつき、それらの内臓疾患を併発することがあります。


犬の歯周病の【原因】


歯垢がたまり、細菌が繁殖。歯肉炎から歯周炎になる


歯周病の主な原因は、口のなかに歯垢がたまり不衛生になることです。歯垢を放っておくと、そのなかで繁殖した細菌が歯肉に炎症を起こして歯肉炎となり、放置すると歯周炎に進行していきます。歯垢は数日で石灰化して歯石となり、ザラザラした表面に歯垢がくっついてまた歯石となり・・・と悪循環を繰り返し、歯周病は悪化の一途をたどります。年とともに歯垢・歯石もたまりやすくなり、細菌感染への抵抗力も落ちていくことから、歯周病は成犬病のひとつといえます。


犬の歯周病の【治療】


病態が進んでいれば、全身麻酔下で歯垢・歯石を取り除くスケーリングを行う


症状がまだ歯肉炎などの軽い歯周病のうちは、毎日歯磨きをして、歯垢・歯石を取り除き、歯のまわりを清潔にすれば改善します。ある程度進行しているときは、全身麻酔をして歯垢・歯石を取り除くスケーリングなどの治療を行います。しかし、症状が重い場合には歯を抜いて治療するケースもあります。


クリプトコッカス症


クリプトコッカス症は、クリプトコッカスという真菌(カビ)に感染することで起こる病気です。他の病気などが原因で、免疫力が低下しているときなどに発症しやすい傾向があります。犬よりも猫に多い病気ですが、人にも感染する人獣共通感染症(ズーノーシス、人畜共通感染症とも呼ぶ)でもあり、決して油断はできません。


クリプトコッカス症の【症状】


くしゃみや鼻水、鼻に潰瘍が見られる、など


クリプトコッカス症になると、おもにくしゃみや鼻水などの症状が見られるほか、鼻に潰瘍ができて腫れることもあります。重い症状になると、肺炎を起こして呼吸困難を生じることもあります。眼や中枢神経へ感染すると、失明や痙攣(けいれん)、麻痺、運動障害などが見られることもあります。


クリプトコッカス症の【原因】

クリプトコッカスと呼ばれるカビの感染が原因


クリプトコッカス症は、空気中や土壌中など環境の様々な場所に存在するクリプトコッカスという真菌(カビ)を、鼻や口から吸い込むことで感染します。しかし、健康な犬に発症することはほとんどなく、おもに他の病気によって体力や免疫力が落ちているときに発症します。クリプトコッカスは、ハトなどの糞便に多く存在するため、様々な場所に運ばれて環境中に広がります。


クリプトコッカス症の【治療】

真菌に対する抗生剤を投与する


クリプトコッカス症の治療では、おもに真菌に対する抗生剤を使用します。これに鼻炎や皮膚炎、目や中枢神経の異常などの各症状に対する治療を併用します。治療は投薬方法や副作用などの問題があるので、獣医師とよく相談して行いましょう。


犬のクリプトコッカス症の【予防】

健康管理や衛生管理に気を配る


クリプトコッカスは環境中に多数存在するため、予防は困難です。普段から愛犬の健康管理や衛生管理に気をつけて、感染するリスクを減らすように努めましょう。