ありふれた日常を君に

ありふれた日常を君に

たいせつな言葉たち


1年前の3月。


皆さんからたくさんメッセージをいただき、新たな一歩を踏み出した次男。

身体中にあるアトピー性皮膚炎を隠しながら、蒸し暑い時期も長袖で土日のスクーリングに行っていました。


早起きも苦手だし、当日の朝は私も行けるか行けないか、次男を見守りハラハラしながら、

行けなかった日には肩を落とし…。

今思うと、毎日お互い張り詰めていたように思います。


夏頃から皮膚炎が悪化。何をしても駄目で顔や首、両腕はひどくただれ、お医者さんからもらえる塗り薬もこれ以上は出せないと言われる位…。悩んでネットで調べ、たくさん塗り薬を試し、次男に一番合っていた紫雲膏という薬をドラッグストアに買いに行き、次男に塗り、そこに包帯を巻く。それを毎日2回繰り返していました。こんな状態では学校に行けない、見られたくない、勉強にも集中できない、とレポートも進まず、締め切りが過ぎ…。


秋になってもよくならず…。そんな中、次男は昔からゲームが大好きで、今ある古いPS4じゃなく、新しいPS4が欲しい、と今まで続けていた祖父の新聞配達の手伝いを5時起きから2時起きにして、全てを回らせてもらい、バイト代を増やしてもらうよう提案。祖父も期限付きでならと言ってくれて、秋から今まで、雨の中、雪の中、手伝いを頑張っていました。


貯めたお金から専用のゲーミングモニターを買い、モニターのスピーカーが小さい事からUSBで繋ぐスピーカーを買い。自分の欲しい物を買ってもらう事より、自分で買う事が増え、少しずつ次男も変わっていきました。


冬には何とか両腕も治り、包帯も巻かなくなり、あとは顔と首の皮膚炎が治れば…となってきた時。


高校、どうする?と話をしました。このまま行く?単位が足りないから進級はできない。『高校卒業』という資格を取るため、10代から60代の人達が通信制で学んでいて、次男はどうしたい?と。


「こんな姿じゃ行きたくないし、正直勉強する気がおきない」

「じゃあ、高校中退でいい?周りから言われても自分は自分だって強くいれる?」

「周りは関係ない、資格も気にしない。自分はそれでいい」


と。本人が選んだ事。私が資格を取りに学校に行こう、勉強しよう、と言っても次男は行かない、やらないのは分かっている。


自分が歩む道は自分が決める。後悔するかもしれないけど、それが自分が選んだ事。そして、学びたくなったら年齢は関係ない、仕事をしてても、してなくても、見た目がどんなでも、本人が行きたいと思った時に行っても大丈夫なんだと保護者として学校に行かせてもらった時に思いました。


この先の事、仕事や車の免許の事など、悩みはまだまだありますが、18歳になるまでに考え、進んでいければと思います。


皆さんが思う「次男、頑張って行ってるかな?」という思いに答える事ができず、申し訳ない気持ちでいっぱいで…。

頑張るって言ったけど、頑張れてなくて、母としてたくさん悩んだのですが…。

これが、次男が選んだ道。その先をあたたかく見守っていただければと思います。











ふつうにできることができなくて、

あたりまえにできることがうらやましくて、

できなくてくるしんで。



どうしてそうなったのか、わからずなんども涙して。

今、やっと、こたえがでたのかもしれない。

 


じぶんができること、したいこと、

それができるなら、それでいい。

それだけでいいんだって。



みんなよりおそくても、わらえてなくても、かがやいていなくても。



生きて、息をして、毎日を彼なりに歩んでいる。

ただ、それだけでいい。



この先のことはわからないけれど。

いつか、笑って話せる日がくるように。