トランプ大統領の国連演説に金正恩委員長が直々の声明で反応した。ビビりまくっているのが見え見えである。しかも足元を見られぬためにまた脅迫のレベルを上げてしまった。もうこれで国内の反金分子に金正恩氏が暗殺でもされないかぎり米朝戦争は時間の問題となった。


引用元 : http://www.sankei.com/world/news/170922/wor1709220014-n1.html

『米大統領を呼び捨て…金正恩委員長の声明全文 「米国の老いぼれ」「トランプに勧告する」』

引用①

金正恩朝鮮労働党委員長の声明全文は次の通り(ラヂオプレスの報道から)。

最近、朝鮮半島情勢がかつてないほど激化して刻一刻と一触即発の危機状態に突き進んでいる深刻な状況の下で、国連の舞台に初めてしゃしゃり出た米国執権者(トランプ米大統領)の演説内容は世界的な関心事にほかならない。


ある程度推察はしていたが、私はそれでも世界最大の公式外交舞台であるからには、米国大統領なる者がこれまでのように自分の事務室で即興的にいかなる言葉でもやたらと吐いていたのとは多少は区別される、型通りの準備された発言でもするものと予想していた。

引用①終わり

この声明文全体で金正恩氏が米国の政策決定が自分とおなじような一個の人間がすべての決定権を持っているかのうように誤認していること分かる。であると同時に金正恩氏はトランプ大統領がいつも本音で物を言う人間だということについて誤解していたようである。「型通りの準備された発言でもするものと予想していた」とすれば金正恩氏の読み違えである。


引用② しかし、米国執権者は情勢緩和に役立ち得るそれなりに説得力のある発言をするどころか、わが国家の「完全破壊」という歴代いずれの米国大統領からも聞いたことのなかった前代未聞の無知蒙昧(もうまい)な気が狂ったラッパを吹きまくった。

 おじけづいた犬はさらに騒々しくほえるものである。

 トランプに勧告するが、世界に向かって話すときには当該の語彙を慎重に選択して相手を見極めて行うべきである。

わが方の政権を交代させたり制度を転覆させたりするという威嚇の枠から抜け出し、一つの主権国家を完全に壊滅させるという反人倫的な意志を国連舞台で公然とわめく米大統領の精神障害患者さながらの狂態は、正常な人まで道理の分別と沈着性を失わせる。

 私はきょう、米大統領選挙当時、トランプに関して「政治門外漢」「政治異端児」だと嘲弄されていた言葉を再び想起することになる。

 大統領となって世界の全ての諸国を威嚇、恐喝して世の中をいつにも増して騒がせているトランプは、一国の武力を握った最高統帥権者として非適格であり、彼は明らかに政治家ではなく、火遊びを好むならず者、ごろつきだということで間違いない。

引用②終わり

金正恩氏はチキンゲ-ムのつもりで対米挑発を進めてきたわけが、必ず米国が先にブレ-キを踏むであろうと高をくくっていたようだ。しかし、米朝ゲ-ムは米国の軍事力が圧倒的に優勢なBULLY ゲ-ムであるから、どの選択肢でも米国が勝つゲ-ムである。

米国が先にブレ-キを踏むであろうと高をくくっていたところに、「完全破壊」という米国の本気をトランプ大統領の口から聞いてビビッてしまって 「無知蒙昧(もうまい)な気が狂ったラッパ」以下、罵倒しまくっている。しかし、米国の外交政策は米国の政策決定組織の出力であって、専制君主金正恩氏個人の恫喝ではとは異なる。金正恩氏個人なら無知蒙昧になったり、気が狂うことはあり得る。しかし組織が無知蒙昧であったり、狂ったりすることはない。また個人のように、「おじけづいた犬はさらに騒々しくほえる」ような行動もとらない。

「世界に向かって話すときには当該の語彙を慎重に選択して相手を見極めて行うべきである。」は「冗談やめてよ、冗談だろ, なっ 冗談だろ ?」と泣きべそかき始めいるのと同じである。しかし個人と異なり、米国の政策決定組織が冗談を言うわけがない。北が挑発を続ければ「完全破壊」しかなくなる。そして組織は冗談を言わないから「完全破壊」が本当に実行される。



引用③ 包み隠さぬ意志表明によって米国の選択案について説明した米国執権者の発言は、私を驚かせたり立ち止まらせたりしたのではなく、私が選択した道が正しく、最後まで進むべき道だということを証明した。
引用③終わり


これは 「核を持とうして持てなかったゆえに、カダフィ大佐もサダムフセイン大統領も殺された。」という半分誤った仮説を金正恩氏が信じ込んでいるゆえの結論である。この仮説は正しくは「カダフィ大佐もサダムフセイン大統領も核を持とうとしただけで殺された。」である。金正恩氏の場合は核を持ってしまったのだから、単に核をもとうしただけで殺されたカダフィ大佐やサダム フセイン大統領以上に必ず除去されることになる蓋然性は高い。



引用④ トランプが世界の面前で、私と国家の存在自体を否定して侮辱し、わが共和国をなくすという歴代で最も暴悪な宣戦布告をしてきた以上、わが方もそれに見合った史上最高の超強硬対応措置断行を慎重に考慮するであろう。

 話の内容を聞き分けることができずに自分の話ばかりをする老いぼれには行動で示してやるのが最善である。

 私は、朝鮮民主主義人民共和国を代表する者として、わが国家と人民の尊厳と名誉、そして私自身の全てを懸けて、わが共和国の絶滅を叫んだ米国統帥権者の妄言に対する代価を必ず受け取るであろう。

 これはトランプが好む修辞学的表現でない。

 私は、トランプがわが方のどの程度の反発まで予想してそのような怪異な言葉を吐いたのかを深く考えている。

 トランプが何を考えようとも、それ以上の結果を目の当たりにすることになるであろう。

 米国の老いぼれの狂人を必ずや、必ずや火で罰するであろう。

引用④終わり


金正恩氏がチキンゲ-ムを想定している以上、 「私は、トランプがわが方のどの程度の反発まで予想してそのような怪異な言葉を吐いたのかを深く考えている。」とか「 トランプが何を考えようとも、それ以上の結果を目の当たりにすることになるであろう。」と言わざるを得ない。

そして足元を見られないためには、何かをやらかさねばならない。史上最高の超強硬対応措置断行を慎重に考慮するそうであるが、それが「『歴代級』の水素爆弾の試験を太平洋上でやるhttp://www.sankei.com/world/news/170922/wor1709220028-n1.html」ことなら本当に慎重に考慮すべきである。北朝鮮が水爆実験をやるには弾道弾を使う以外にない。潜水艦では太平洋に出る前に米潜水艦ばあいによっては海上自衛隊の潜水艦によって撃沈される。水爆弾頭を弾道弾に実装して太平洋上で実験をするとしたら、「北が米国核攻撃する能力を持ったとたんに金正恩は死ぬ」の予言が実行される。これは神からの預言ではなく、米国の政策選択肢の一つとシナリオがである。そして北が核爆発施設や生物化学兵器を配備している以上、「金正恩は死ぬ」は「完全破壊」による以外になくなっているのである。

「完全破壊」という歴代いずれの米国大統領からも聞いたことのなかった前代未聞の言葉が米国の政策決定組織から出力されたのは、トランプ大統領が無知蒙昧なのではなく、北朝鮮が核兵器とミサイルの開発保有という国連安保理が違法とする行為を継続し、金正恩政権下で初めて国際社会でテロをやる国家行為体となったからである。テロ国家はその武力ごと破壊せざるを得ないのである。