こんにちは。今回はアルファベット略称です。受験の社会でも厄介な範囲です。なぜなら覚えることは大量にあるくせに、せいぜい1問出ればいい方だからです。なので、記事としては書きますが優先度は低いです。

 

 

ワンポイント社会アルファベット略称

 

 

 国連関連

国連こと国際連合には6つの主要機関(総会・安全保障理事会・信託統治理事会・経済社会理事会・信託統治理事会・事務局)があり、そのほかにも国際協力を推進するための様々な専門機関がついています。また計画や基金も存在しますのでそれらの中でも主要なものを覚えましょう。

 

WHO:世界保健機関(スイスのジュネーブ)

全ての人々が、可能な最高の健康水準に到達することを目的として設立されました。コロナの時に話題になりましたね。ちなみに設立された4/7は世界保健デーです。

 

UNESCO:国連教育科学文化機関(フランスのパリ)

教育・科学・文化・コミュニケーション等の分野での国際的な協力及び、途上国への支援事業を行うために設立されました。世界遺産条約によって世界遺産を登録します。

 

IMF:国際通貨基金(アメリカのワシントン)

生産性や雇用創出、健全な経済に必要不可欠となる金融の安定と、国際通貨協力を促す経済政策を支援するために設立されました。

 

ILO:国際労働機関(スイスのジュネーブ)

国際的な労働条件改善のための基準等を設けるために設立されました。働く大人の味方!なのか…?あとスイスのジュネーブ多すぎですね。ほかにも万国郵便連合や世界知的所有権機関、世界気象機関もジュネーブにあります。

 

ここまでが国連所属の専門機関です。

ここからは国連システムでもある関連機関について見ていきましょう。

 

UNICEF:国連児童基金(アメリカのニューヨーク)

開発途上国の子どもや母親に長期の人道援助や開発援助を行う組織です。元は恵まれない子どもたちに物資を提供していましたが、提供先が自立しない限り無限に物資が必要となるため、最近では知識の支援も行っています。

 

UNCTAD:国連貿易開発会議(スイスのジュネーブ)
貿易と開発・金融・投資・技術・持続可能な開発の関連問題に総合的に対応する機関です。仕事多すぎ。

 

UNHCR:国連難民高等弁務官事務所(スイスのジュネーブ)

難民や庇護を求める人々・帰還者・無国籍者・強制された国内避難民の権利を保護、擁護し、いかなる人も自己の意思に反して迫害を恐れる理由のある国へ送還されないようにすることが最大の目的の組織です。日本人の緒方貞子さんが活躍した組織でもあります。

 

IAEA:国際原子力機関(オーストリアのウィーン)

原子力の平和利用の推進のために設立された組織です。処理水の話でも基準に達していると判断したことからニュースになっていましたので覚えておきましょう。

 

PKO:国連平和維持活動

その名の通りですが、平和と安全を守る組織である国連が行う平和維持活動です。停戦監視などが主な活動です。自衛隊も参加していて、こちらは災害救助などにあたっています。

 

 

 

 国際組織

世界には地域ごとの連合体や協定が数多く存在しています。それらもたびたび略されますので一つずつ見ていきましょう。

 

EU:ヨーロッパ連合

第二次世界大戦後、ソ連と2強状態となったアメリカに追いつくためにも、ヨーロッパの国々の連携は不可欠でした。そこで誕生したのがEUです(前身の組織あり)。共通通貨ユーロを用い、移動が自由なEUはまさに一体となっていますが、イギリスが脱退したことで話題になりました。

 

ASEAN:東南アジア諸国連合

EUの東南アジア版だと捉えてください。

 

USMCA:アメリカ・メキシコ・カナダ協定

その名の通り3カ国の経済協定ですが、前身として長い期間NAFTA(北大西洋条約機構)がありました。

 

APEC:アジア太平洋経済協力

ASEANに加え日本やアメリカなども含め21カ国が参加しています。太平洋を囲む国々の経済協力や貿易・投資の自由化などを目的としています。

 

OPEC:石油輸出国機構

主に中東の産油国が集まって設立したものです。石油価格を正当なものに引き上げるために組織されましたが、お金の絡むこととなると当然世界と揉めます。特にアメリカは彼らが暴走を始めると、自国の石油輸出の解禁をちらつかせて暴走を抑えます。ちなみに石油輸出量1位はサウジアラビアですが、世界の石油産出量1位はアメリカです。アメリカなんでも1位か…

 

NATO:北大西洋条約機構

冷戦期に西側諸国の軍事同盟として結成されました。しかし、対抗で作られたワルシャワ条約機構は解散したものの、冷戦が終わった今でもNATOは存在し、ウクライナがこれに加盟するといったことから戦争が発生しました。1カ国でも戦争を始めると全ての国が参戦する仕組みになっています。ですのでNATO加盟国は70年以上一度も本土が攻撃されたことはありません。

 

 

 経済関連・その他

BRICS

経済発展が著しい5カ国である、ブラジル・ロシア・インド・中国・南アフリカ共和国の頭文字をとってまとめた総称です。2009年以降は首脳会議も行われており、近年そこに新たに5カ国加わりました。

 

ODA:政府開発援助

先進国が発展途上国に対して資金及び技術の援助を行います。青年海外協力隊などが一時期話題となりました。

 

NGO:非政府組織

政府に属さない組織の総称です。政府に縛られないために様々なことに平等に対処できることがメリットです。理想はね…

 

NPO:非営利組織

名前の通り営利を目的としない組織です。簡単にいえばお金儲け以外のことを目的につくられた組織です。

 

SDGs:持続可能な開発目標

2015年の国連サミットによって定められた17の目標です。これらを各国が達成することで持続可能な開発が続けられることになります。当然ですが全てを達成することは至難の業で、まだ1カ国も達成していません。日本での認知度は認知度は7、8年前は27%しかなかったのですが、近年は小学生でも知っているぐらいに広がってきています。

 

CTBT:包括的核実験禁止条約

あらゆる空間での核実験を禁止する条約ですが、核保有国などで未批准・未書名の国も多く、またロシアは2023年に批准を撤回したため、もはや意味をなしていない。

 

TPP:環太平洋経済連携協定

太平洋の周りの国の経済連携協定です。貿易の自由化など、日本にも色々とメリットはありましたが、アメリカが離脱したことで現在はTPP11(CPTPPともいう)となっています。

 

GDP:国内総生産

日本国内でどれだけのお金が使われたかを示しています。”日本国内で”全員がどれだけ稼いだかだと思っていてください。GDPのDはドメスティックです。ドメスティックバイオレンスなどで聞いたことがあるかもしれませんが、domesticは「家庭内の」や「国内の」の意味がありますのでこれで覚えましょう。

 

GNP:国民総生産

日本国民がどれだけ稼いだかを示したものです。国民なので、海外での稼ぎも入ります。

 

 

以上がアルファベット略称でした。いや、多かった。受験生としては覚える順序は低いと思います。しかし、大人になるにつれてこういう語句と出会うことは増えますので、徐々に覚えていきましょう。

 

 

 

UN=国連 United Nation

I  =国際 International

W  =世界 World

O   =機関 Organisation

F    =基金 Fund

 

です。例えばUNICEFとUNESCOは間違えやすいですが、F=基金と覚えておけば区別できるかもしれません。当然例外もあるので注意。