新紙幣千円札の歴史

 

受験がある2024年7月に、2004年以来20年ぶりの新紙幣が発行されます。そこで紙幣に関連する問題が出る可能性は大いにあります。(来年度の受験生にも同じことが言えます)

 

 

たかしくん:「今年から新しい紙幣が発行されるね」

はなこさん:「そうね、20年ぶりらしいから楽しみね。ところで新しい一万円紙幣の人はどうして選ばれたのかな?」

たかしくん:「彼は『近代日本経済の父』とも呼ばれる実業家で、日本初の銀行の設立や、他にも生涯において500社以上の会社に関わって、新たな産業の育成といった面からも日本の近代化をリードして、大きく貢献した人なんだ」

はなこさん:「それだけすごい功績があれば選ばれるわね。それにしても物知りね!」

たかしくん:「僕は紙幣ガチ勢なんだ!」

はなこさん:「へぇ・・・」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

⑴下線部①新しい一万円紙幣の人とありますがその人物を次から選びなさい。

 (ア)福沢諭吉 (イ)夏目漱石 (ウ)聖徳太子 (エ)渋沢栄一

 

 

 

のような問題が出てくる可能性があります。そこで今回は

 

過去の紙幣総復習

 

を行いたいと思います!今回は1000円札についてまとめました!

 

 

 

 1950年:聖徳太子    

 

 

「お札といえば聖徳太子」だと答える年配の方も多いと思います。それもそのはず聖徳太子は日本で最も多く紙幣の肖像になった人物です。その数実に"7回"です。そんな彼の偉業を見てみましょう。

  • 推古天皇の甥にしてその摂政を務めた
  • 冠位十二階を制定し、それまでの氏姓制度を崩した
  • 十七条の憲法を制定し、役人の統制を図った
  • 遣隋使を送り中国と対等な関係を築こうとした 
  • 法隆寺や四天王寺をはじめとした多くの寺院を建てた

これだけの功績があれば納得ですね。特に冠位十二階は「家柄ではなく能力」によって役人を選ぶことで大出世した偉人も多くいたようです。遣隋使として派遣された小野妹子などもまさにそうですね。

 

 

 1963年:伊藤博文

 

言わずと知れた日本初の内閣総理大臣です。明治維新後には、岩倉使節団の一員として世界を見た彼によって日本は大きく躍進します。では彼の偉業をどうぞ。

  • 日本初の内閣総理大臣に就任(計4回就任)
  • 日本初の近代憲法である大日本帝国憲法の作成
  • 初代韓国統監に就任

とこれだけでもすごいですが、他にも天皇の最高諮問機関である枢密院を創設し初代議長になったり、日清戦争勝利後に下関条約を結んだりと、上げればキリがありません。しかし1909年にハルビン駅で韓国人の青年安重根に暗殺されて、その激動の人生に幕を下ろしました。

 

 

 1984年:夏目漱石

 

明治時代の文豪です。近代自我をテーマとした様々な作品が今もなお多くの人に読まれています。

  • 吾輩は猫である」「坊ちゃん」といった名作を残す
  • 特に「こころ」は教科書にも載り多くの人に知られている

名作を残し続けた大文豪ですので、代表作と合わせてしっかり覚えておきましょう。

 

 

 2004年:野口英世

 

明治から大正期にかけての細菌学者です。黄熱病の研究が最も有名で、教科書にも載るほど有名な学者として1000円札の肖像に選ばれました。

  • 梅毒スピロヘータの研究でノーベル賞候補にもなる
  • 黄熱病の研究・活動で多大な功績を残し「野口英世アフリカ賞」が作られる

様々な功績を残した野口英世ですが、自身も黄熱病にかかり亡くなってしまいます。野口英世は現行の1000円札の肖像なので知っている人も多いですね!

 

 

 2024年:北里柴三郎(予定)

 

明治期を代表する学者です。野口英世も彼に学んでおり、そう考えると細菌学に与えた影響は計り知れないですね。

  • 破傷風の純粋培養や血清療法の確立
  • ペストの原因であるペスト菌の発見
  • 「感染症学の巨匠」とも呼ばれ、ノーベル賞を受賞

近年は新型コロナウィルスも流行り、人々の感染症に対する意識が大きく変わりました。入試問題を作る上で、ありふれた話題とはいえ中々人の頭からは離れないものです。なのでお札関連と合わせて出る可能性もあるのでしっかり覚えておきましょう。

 

以上が1000円札の歴史でした。次回は5000円札です。