17歳の学生運動リーダー、黄之鋒(ジョシュア・ウォン)


香港行政府の長官を選ぶ選挙について、8月31日、中国共産党は自由選挙を認めない方針を打ち出したため、「一国二制度」の維持、香港の民主主義、そして香港での生活(中国資本の進出・買い占めによる異常な住宅価格の上昇や就職難等が大問題)を守るべく、学生や市民たちが立ち上がった。

運動のリーダーは複数存在し、おそらく中国共産党による切り崩しを防ぐため、中心的なリーダーをあえて決めていない模様。

デモには香港の名門大学、香港大学や香港中文大学の学者らをリーダーとするグループ「中環占拠」、そして主要8大学の大学生たちのグループ「大学生連合会」(学連)が含まれるが、注目されているのは高校生中心のグループ「学民思潮」の若干17歳の少年リーダー、ジョシュア・ウォン。飛び級でこの9月に大学入学予定だったが、デモのために未だに大学には通えていないという。

彼は香港政府に目をつけられ、9月26日夜に警察に逮捕・連行されたが、このことをきっかけにして大規模な「オキュパイ・セントラル」デモがスタート。29日の夕方、警察によって催涙弾が無防備なデモ参加者に向かって発射され、けが人が多数発生。これに反発した学生・市民たちによって座り込みのデモ活動の規模が更に大きくなり、一時はデモの現場三ヶ所合計で約30万人(未確認)もの多数の人々で香港のオフィス街や繁華街が埋まった。










ニセの撤退情報や、ブルーのリボンをつけてデモ反対派の市民を偽装し、日当で雇われたヤクザや
私服警察による妨害工作・分断工作にもめげずに学生たちは持久戦を続けており、その間、香港政府との交渉が何度か持たれている模様である。今なお占拠は続いている。

なお、日本ではほとんど報道されないが、香港では毎年6月4日に、参加者10万人程度の大規模な天安門事件犠牲者の追悼集会が行われている。香港の学生・市民たちは、中国共産党が今までヤクザや人民解放軍を使ってどのような弾圧をやってきたかを熟知している。そして中国共産党の弱点を知っている。

25年前の天安門大虐殺を知っている欧米のマスメディアは連日かなり熱心に報道しているが、それに比べ、いまだに「特定機密保護法反対」とか「集団的自衛権反対」とか「オスプレイ反対」とか言っている東アジアの先進国、日本の主要メディアの情けなさには呆れるばかりだ。






■中共が武力鎮圧しない限り香港は必ず勝利する!リム・カーワイ監督による民主化デモ現地レポート|「『オキュパイ・セントラル』は香港のことだけじゃなく世界に関わることでもあるのだ」 - 骰子の眼 - webDICE
2014-09-29 21:25
http://www.webdice.jp/dice/detail/4407/