よたよたとしか歩けない私だが、自転車だと移動はかなり楽だ。
あまり時間がなくて少し遠くまで行きたい場合には、やはり自転車だ。

徒歩だと、階段や坂道をのぼるのが、とてもつらい。
遅くのろのろとしか動けない。
息が切れるのではなく、その前に、まず足があがらない。

しかし、不思議なことに、自転車で坂道をのぼるのは、使う筋肉が違うのか、立ちこぎもできて、とても楽だ。
膝を上げる、という動作が、今はとても無理なようだ。

病院に救急車で運ばれてきたときと、一般病棟に移動したときと、退院の翌週、そしてその3ヶ月後。今まで合計4回、CTスキャンの検査を受けている。
検査結果としては、動脈の状態には特に変化がない。

下向きの大動脈の胸の位置から太ももの付け根までの広い範囲で、解離が進行している。
大動脈の断面図を連続で見てゆくと、「偽腔」の大きさがよくわかる。
エントリーポイントの少し下、胸の下の位置の動脈には、8割~9割方が偽腔になっているとてもひどい部分がある。
また、足の付け根付近では、左足側の動脈の偽腔が目立つ。

歩き始めて3分ぐらいで足が固まって歩くのがつらくなるのは、多分、大動脈の内部が偽腔のせいで大変狭くなっている箇所が一部あるため、歩き続けるために必要な血流量が充分には供給されないためだろう。
運動時には静止時の30倍の血流量(筋血流)になるという新聞記事を見たことがある。
私の場合は、胴体から下の部分の運動に問題が大きそうだ。

また、とても変なことに、20分ぐらい歩くと、必ず、両方の手のひらが内側からはってきて、痛くなるほど固くなる。
手を握れないほど、パンパンにはれる。
これは担当医に言っても「そういうのは聞いたことがない」とよくわからないようだった。

最近は、歩くのは少しましになってきている。
大動脈が膨らんでいないかとても心配だったが、最近のCT検査では、特に変化がなかった。
そろそろよいかなと思って、在宅で仕事を始めている。


脚注:大動脈解離の解説