明治用水の問題についてです。

愛知県の西三河地域の工業、農業用水の取水施設での漏水で水不足が深刻です。

西三河地域と言えば、豊田市のトヨタ自動車を始め、そのグループ会社、岡崎市には三菱自動車、刈谷市にはアイシン精機、豊田自動織機、安城市にはアイシン・エィ・ダブリュなど日本でも有数の工業地帯です。


しかし、意外な事に、豊田市も岡崎市も工場街のような雰囲気の地域は一部だけで、田畑が広がっている場所の方が多く感じます。


そんな中、田植えや露地野菜など、1年の中で特に農業用水が欠かせないこの時期に漏水のトラブルが発生しました。

これは誰が悪いわけでも無いですし、仕方ない事です。復旧に向けて作業をされている方々には頭が下がります。

しかし、工業用水を最優先で、農業用水はお預けという対応には疑問が残ります。


いくら、愛知県、日本の経済を支えている工業都市と言えども、今の食糧自給率の低さで迷わず工業を優先する判断を下すのは正直疑問です。

お菓子の車でも作るのでしょうか??


工場勤務経験もあるので、フラットな目で見られますが、まだ取り返しがつくのは工業です。

納期はありますが、◯月△日までに終わっていなければ今年の収入丸々0になるような事はあり得ません。

基本的に100%で稼働しているわけでは無いので遅れは取り戻せます。


農業では、先週までに田植えを終えている田んぼに水を引けなければ枯れます。野菜や果樹も枯れます。

田植え、植え付けなどできる期間が限られている作業も多いです。

水が来るまで待って田植えをしたら収穫までたどり着けるかどうかわかりません。

その後は、今年の収入が無くなるわ、食糧が不足して価格が高騰するわ、で国民総大惨事です。


誰が悪いわけでは無いとは思いますが、予め取り決めが必要だった気がします。

例えば、用水が有事の際は基本的に工業用水優先、しかし5月〜9月までは農業優先などが明文化されていれば全然違った結果になっていたと思います。 


トラブルが起きるまで、対応を全く想定しておらず、慌てて、力のある人の顔色を伺った結果、農業を見殺しにする決断に至ったと思うと居た堪れないです。


トラブルは、起きてから慌てても仕方ないです。

私はと言うと、植物栽培でもトラブルは付き物です。

トラブルが起きた、対応した、よくわからないけど治ったから良し!では身に付かないので、普段から植物の体の中で何が起きているのかなどを勉強して、それを活かせるようにしています。


例えば、ブルーベリーノーザンハイブッシュ系のアーリーブルーです。



成長は順調なのですが、古い葉が部分的に黄変しています。


新しい葉は、古い葉に比べると不具合が少ないです。

古い葉が、黄色くなる原因はいくつかあるのですが、葉緑素の材料であるマグネシウムか窒素の欠乏が可能性としては1番高いと考えました。

他にも亜鉛、塩素、硫黄欠乏が考えられるのですが、土壌酸度が微妙に高い事が原因でマグネシウムが吸収できていない事が原因と予想しました。


土壌酸度の調整もしたのですが、根から吸収させるのは時間が掛かります。

そこで、葉面散布でマグネシウム肥料を与えました。


これで、改善が見られれば予想通りですが、果たして上手くいくでしょうか?


新しい葉が黄色に変色する場合は葉緑素を作る工程のトラブル、古い葉が黄色に変色する時は葉緑素の材料不足というのは面白いですよね。


材料が足りないと、古い葉はより光を浴びられる高い所にある新しい葉に、自分の葉緑素を分解して材料を送るそうです。

周りの状況を見て、最善の為に自分を犠牲にする。

その献身的な姿を見て、助けたい気持ちが湧かないはずがないです。


植物の世界には、「自分さえ良ければ」という考え方が存在しないから好きです。