今日は趣味で栽培しているイチジクの剪定を行いました。

12月末に施肥した発酵油粕のペレットはまだ形を残しています。



雨などで風化した後、微生物が食べて分解される事でようやく植物が吸収できるようになる肥料なので、効き始めるまでが長いですが、2月の後半根が動き出す頃に少しずつ効き始めてくれればと思っていたのでほぼ狙い通りです。

有機肥料の効きを早くしたい場合は土に埋めてしまったり、上から堆肥などを被せてやる事がオススメです。それにより、微生物の分解効率が何倍にも上がります。


さて、イチジクの剪定ですが、コンパクトにしておきたいので一文字風の栽培方法です。

この栽培方法では、横向きに仕立てた枝を骨組みにして、骨組みから上に向かって伸びる枝に果実を付けさせる事ができます。

イチジクの秋果は今年これから伸びてくる枝にしか着きませんので、今までに伸びている枝はスペースと相談してかなり切り詰めても大丈夫です。

枝1本につき2節残せば大丈夫なようですので、1節10cmと考えたら左右に20cmずつあれば栽培できる計算になります。

1,2本ならベランダでも無理なく栽培できると思います。


今回は4,5節程度残してみたいと思います。

これは、今や定番品種のロングドゥートです。

残したい芽の2mmくらい上でカットしています。

芽より上の枝は枯れてしまいますので、節間や芽の下ではなく、残す芽のギリギリを狙っています。

切り口から枯れ込んできても基本的に芽の位置で止まりますので、心配は要らないかと思います。

秋の休眠に入る前に切った時よりは樹液の流れ出しは少ないですが、多少は樹液が滲み出てきます。

これの香りが甘い事甘い事。イチジクの香りと言えばイチジクの香りですが、品種によって若干異なる和菓子っぽさも感じます。

トップジンMペーストで切り口を塞いでやります。

特にイチジクは樹液が止まりにくいので切り口を塞いでやるのが重要になってきます。


LSUパープルの切り口です。

切って数秒後の写真ですが、周辺部分から白い樹液が滲んでいます。

LSUゴールドもそうですが、セレストの子に当たる品種は樹液が薄く量が多い気がしました。

香りや色は薄くサラサラと滲み出てきます。


最後に切った枝の香りを比べて、遊びました。

今日切った中では、ビオレソリエスが1番強く香りました。

まさにイチジク臭がする品種はロングドゥートとLSUタイガーです。

ロードスはイチジク臭+若干のニッキ感がありました。

サルタンやイスラエルはよもぎ餅を思わせる草っぽさがありました。

先程書いたようにLSUゴールドやLSUパープルは微香です。ロングドゥートの香りをかなり薄めたようでした。


切った枝の一部は持ち帰りました。

挿し木に使うのですが、これだけでも結構な数の苗木ができそうです。

穂木の輸入や売買が流行っていますが、やっぱり1番成功率が高いのは切りたてのタイミングなので、近いうちに挿し木をしたいと思います。

時期も適期に近付いてきていますし、よっぽどの事が無ければほとんど根を出してくれるはずです。


品種によりけりですが、苗木は500円〜数万円で取り引きされますので、お金に困ったらイチジクに助けてもらう事になるかも知れません。

なんなら枝1本数万円の品種もあって少し怖いです。


経過はまた、秋冬に挿し木したものと一緒に都度都度お知らせしていきます。