春と秋だけ蔓延する病気にさび病というものがあります。

ブルーベリーにも感染しますし、その他多くの樹木や野菜にも感染します。

葉の表は錆のような色の斑点が、裏側には黄色い粉のような物が付き、落葉を早めてしまいます。


実害は見た目の悪さと、落葉時期を早められるために光合成できる期間が減りその分成長が遅れるくらいです。春に感染した場合は開花や結実にも影響しますが。

植物を枯らす程の病気では無いですし、葉が落ちさえすれば、翌年には完治し綺麗な葉が出るので深く気にする必要はありません。


さび病はさび病菌という菌が感染源で、24℃以下、風通しが悪い、湿度が高い環境で繁殖します。

胞子が生きた植物の葉に付着すると、その葉で繁殖し、病気を広げていきます。生きた植物の葉から栄養をもらわない限り生き延びる事ができない菌なので、落葉樹の場合は、冬季に落葉した後この菌たちも滅亡します。


しかし、落葉した後に、胞子を常緑樹に飛ばして、その葉に寄生して冬を越し、春に再び落葉樹に戻ってくるという面白い特性を持っています。

有名なところでは、梨に感染したさび病はビャクシン類という常緑樹で冬を越し、再び春になると梨に感染するというパターンです。

何度も感染すると光合成量が減る事で次第に弱ってしまいます。

それを防ぐために梨の産地ではビャクシン類を植える事を禁止しているという話もあります。


ブルーベリーを含むツツジ科に感染するさび病菌はトウヒの葉で冬を越すそうです。

このような葉を持った針葉樹です。

秋にブルーベリーでさび病を見つけたらトウヒが近くにあるか探してみてはいかがでしょうか?


トウヒが近くに無ければ一過性で終わる可能性が高いと言えます。しかし、近くにトウヒが有るとさび病菌が冬を越してしまうので、翌春も感染に注意です。


当園はトウヒが近くに有りますので今から少しヒヤヒヤしています。