2021年4月23日13:45

長いながい闘病生活がおわった日です。




今日はこの娘のお話です。

この娘は知り合いの保護団体から譲ってもらいました。

とてもヤンチャで甘えんぼのやきもち焼き。


ちっちゃい頃は肩のり猫で、家事をしてようがお構いなしに飛んで来ては肩に乗り、驚かされました。


とにかく、ひっつき虫。

トイレもお風呂も着いてきては出待ち。

(トイレはドアを開けておくルール)


膝の上に乗るのが大好きで何時間も寝続け

スマホを向けるとかならずカメラ目線をくれる娘。


枕にもされてました。


食いしんぼうで、ちゅーるとクリスピーキッスが大好きで。


鼻腔内に腫瘍が見つかるまでも2回、危険な状態になりましたが奇跡的に生還。


その後、腫瘍が判明し毎日クリニックに通いました。

医師とも沢山話し合いました。 

鍼灸治療も受けました。

でも…


日に日に悪化して…

毎日の通院が厳しくなり、訪問に切り替え…

食いしんぼなのに食べれない

水も飲み込めない

痩せ細り、フラフラになりながらも

私のそばに来て膝に乗り喉をゴロゴロ。

苦しむ姿を毎日毎日、見守る事しか出来ませんでした。


とにかくなんでもいいから食べて欲しい。

もしかしたらまた奇跡を起こしてくれるかもしれない。

この娘も食べたいと訴えてきます。


お腹すいたの合図に合わせ、いろいろなものを刻んだりペースト状にし出しましたが

ひとくち食べると、のたうちまわり激しい出血をする日もありました。

身体に良いとされるものを調べては、医師に相談し試してみるものの状況は変わりません。



「これ以上、点滴をしても(治療)しても回復は見られません。

今後、家族でこの娘が、この娘らしく最期を迎えれるよう考えてみて下さい。」



この2年前に16年間、ともに暮らした先住猫を看取りました。

腎不全で最期は本当に枯葉のように。

食べることも飲むことも出来ず数週間…

最期まで私の目をしっかり見つめながら静かに旅立った先住猫。


あの日のことが

その看取りが正しかったのか

それすら分からないまま、この娘のこれからを考えなければなりませんでした。


いなくなって欲しくない。

でも目の前で苦しんでいるこの娘に何もしてやれない。

何年も病と闘って闘って、怖がるこの娘を外に連れ出し治療をした。

正しかったのか…。


いなくなって欲しくないって私のわがまま? 

エゴ?

夫とも揉めました。

動物保険に入っていなかったこともあり 

長い治療期間に不満があったようです。


何度悩んで考えても…私は

先住猫の時のように最期を看取りたい。



「こんなに頑張らせて、まだ頑張らせるのか?

もういいんちゃうか?

食いしんぼのこの娘に「食べる」が出来ない毎日を過ごさせるほうが可哀想」

夫の意見。



鼻腔内の腫瘍が片方の鼻腔を塞ぎ、腫瘍が口腔内にまで広がり、口も閉じれず開いたまま。

呼吸もしづらく……

顔の形も変わりました。






私の腕のなかで

悲しいお別れをしました。


なにが正しいのか

あの時、こうすれば…

もっとこうすれば…

もしかしたら…


たらればを考えても仕方ないのに。

この娘が私と過ごした時間のなかで

一瞬でも幸せやったなと思ってくれた日があったのか…





言う資格がない私だけど…愛してる。