結局午前3時すぎまで喋りあった二人だが、サイコが「少し寝る」と言って、席が確保してある車両に帰っていった。

 

「もう誰かにとられてるかもよ。」

 

「それならまたこの特等席に戻ってくるわよ。」

 

サイコが戻った後、ヒロシもひざを曲げて思い切って床に寝転がり、眠ろうとしたが、なかなか寝付けない。

 

1966年6月・・・、武道館・・・、ビートルズ・・・、そして・・・・

 

強引に眼を閉じたヒロシは、

 

「そうか、俺はグループ名を考えようとしてたんだっけ。」

 

と思い出す。