こんばんは。
GWいかがお過ごしでしょうか?
今日もお天気が良くて、お出かけ日和でしたね。
毎年ニュースになりますが、事故にはくれぐれもお気を付けください・・・。
さて、今回はフレット交換の事でも書いてみます。
フレット交換でお預かりしたFender Telecasterです。
52年スタイルのテレキャスターなので、指板はメイプルになります。
※当店では塗装業務をおこなっておりませんので、指板塗装は外注での作業となります。
フレット交換をするというのは、リペアでも大掛かりな作業になります。
何故フレットを交換するのか?
①フレットの消耗による交換
消耗による交換が一番多いです。
フレットも金属とはいえ、使っていくと凹んできます。
高さに余裕があれば、フレットすり合わせでも構いませんが、それ以上に凹みが深くてすり合わせが出来ない場合は、フレットの交換になります。
②フレットの素材を変える
通常、売られているギターの多くはニッケルシルバーのフレットが打たれています。
最近はステンレスフレットの認知度も大きくなり、ステンレスフレットへ交換というニーズも増えてきています。
ステンレスフレットのメリットは、素材が固い為に削れにくく、フレットの面もツルっとしているので、チョーキングやビブラートの際の演奏性がしやすいという点が大きいです。酸化もしにくいので、フレットの輝きが持続するのも特徴です。
サウンド面でも、アタック感があり立ち上がりの早い音というメリットがあります。
デメリットとしては、サウンド面での高音が際立ちすぎてうるさい・・・。という声。
意外と言われないのですが、フレットが固くなるという事は、弦の摩耗が早くなるというのもあります。
上記にも書きましたが、通常はニッケルフレットが多く、弦も一般的にはニッケル弦が多く使われます。
条件的には、ニッケル=ニッケルだと素材自体は同じような固さのもの同士ということになりますが、ニッケルフレットに対してステンレス弦を張って使うと、ニッケル<ステンレスになる為、フレットの減りはとても速いです。
その逆で、ステンレスフレットに対してニッケル弦を使うと、ステンレス>ニッケルになる為、今度は弦の方が柔らかい素材になるので、弦の消耗が早くなります。
弦交換の際に、弦の裏側(フレットがあたる面)をさわってもらうとわかるのですが、弦を長く使っているとボコボコになってきます。
どちらにせよ、メリットデメリットはありますので、自分の好みに合っているものを選んであげるのがいいと思います。
前書きが長くなったところで、作業のご紹介へ戻ります。
フレット交換前の状態です。
フレットが大きく凹んでいるのが分かると思います。
この凹みを消すようにすり合わせをしても、フレットの高さがほぼほぼ残らないので、ここまできたらフレット交換になります。
因みに、このフレットの減りですが、オーナーさんがどのように弾いてきたのかすぐわかります(笑)
元のフレットを慎重に抜いていきます。
フレットを抜いた後はネックの反りも変化するので、少し時間をとって様子を見ていきます。
次は指板調整へ。
指板面の狂いも多少あるので、指板のRを崩さないように真っすぐにすり合わせていきます。
指板調整後はフレットを打ち込んでいきます。
メイプル指板の場合は、このあと指板塗装があるので、塗装前にフレットのエッジを丸めてある程度仕上げておきます。
ここまで完了すれば、指板塗装へ。しばしお別れです。
長くなってしまったので、続きは次回へ。
ある程度ブログを下書きをしておいて良かったです笑
明日も頑張りまーす!!