国際協力・NGO情報ブログ:別館 -15ページ目

国際協力・NGO情報ブログ:別館

国際協力やNGOについて興味のある分野の情報をまとめています。

黒い覆面をかぶった男は自らが行っているムーヴメントについてこう言いました。

「テロ襲撃を決して行ったことがなく、人を暗殺したこともなく、爆弾を仕掛けたことも決してない武装運動です」(p.66)

メキシコ南部のチアパス州に勢力を持つ『反政府』組織、サパティスタ民族解放軍(EZLN)[注:日本語サイトとしてはこちらこちらなどがあります]の副司令官マルコスの言葉です。「真の司令官、それは人民である」がために、彼はEZLNの副司令官という階級についています。そして黒い毛糸の覆面帽子をかぶった姿は、先住民である自らが、現代のメキシコにおいて忘れ去られた人間であるなかで、自らの顔を覆い隠すことによって社会に認識されるという転倒した現実を表しています。

彼は、現代の世界を「第四次世界大戦」が始まっていると言います。それは、「グローバリゼーションの影響を被っているものとグローバリゼーションを推進しているものとの対立」を表します。そしてそれは「国歌を越えた権力」=「金融資本の権力」によって支配されているのだと説明します(pp.39-40)。そのグローバリゼーションの進行によって起こっていることは、「ありうる世界の将来をも民営化する」、人々の「生命の民営化」であると言います(p.52)。

それに対抗する市民の動きのひとつとして、彼は自らの先住民の権利を求める戦いをメキシコ国内で様々な方法(インターネットなどの利用も含む)で行うと同時に、オルタナティヴを生み出すあり方にも注目します。彼は言います。

「なすべきことは次のようにしてかみそりの刃先を広げることです。すなわち、グローバリゼーションとその一切の蛮行を指示するのかそれとも民族主義的、宗教的な原理主義とその一切の暴力を支持するのかという形で2つの極端な道だけが唯一の選択して提起されるのを阻止して、グローバリゼーションに対する世界の進歩的運動の前進を可能にするような場を切り開くことが必要なのです」(p.65)

EZLN、そしてマルコス副司令官は「自由・民主主義・正義」という言葉を用いて自らの方向性を示します。そうです。それらは民族主義的なものでもなんでもなく、普遍的な原理・原則を唱えています。「見せかけでない対話に基づく平和」(p.91)を求めて、「政治の『市民化』」(p.101)によって作り上げていこうとする姿は、僕たちが求める社会と変わりありません。

メキシコ南部チアパス州の森の奥深くで黒の目出し帽をかぶってジッと見つめるマルコスの紡ぐ言葉が国境を越えて僕の体にしみいるのは、それだからなのでしょう。

◆イグナシオ・ラモネ(湯川順夫・訳)『マルコス・ここは世界の片隅なのか-グローバリゼーションを巡る対話現代企画室(2002年)-1600円+税
以前、ブログでダルフール紛争で起こっている飢餓救済のためのチャリティソングを制作するという「新生バンド・エイド」の話を書きましたが、その続報。(前のブログ記事はこちらです。)

11月29日にマーキュリーレコーズから発売されることが決まった「Do They Know It's Christmas」(予価3.99ポンド)。レコーディングは今月14日にロンドン北部のハムステッドで行われる予定で、プロデュースするのはナイジェル・ゴドリッチレディオヘッドベックのプロデュースをしていることでも有名。またジャケットデザインは、ダミアン・ハースト

バンド名も「バンド・エイド20」と決定。これに参加するアーティストの名前が続々と挙がってきている。いくつか例を挙げてみると、

ポール・マッカートニー【ベース】
ロビー・ウィリアムス
+ジャスティン・ホーキンス(ダークネス)【ギター】
+ダニー・ゴフィー(スーパーグラス)【ドラム】
+ティム・ウィラー(アッシュ
ミズ・ダイナマイト
+クリス・マーティン(コールドプレイ)【ピアノ】
+フラン・ヒーリィ(トラヴィス)【ギター】など
(【】内は予定)

オアシスのノエル、ブラーのデーモンも参加するのでは?!という話があったのですが、これはないようです。(詳しくはBARKSのHPで。)下記のダルフールの親善大使もそうですが、多くの人に知ってもらうためにも、また音楽的にも良いものであって欲しいです。

■画像は、85年にUKのバンドエイドとアメリカのU.S.A For Africaが一緒に開催した『ライヴ・エイド』のDVDです。
スーダン、ダルフール紛争に関する和平協議がアフリカ連合(AU)の仲介の元で進められていますが、以前として合意には至っておらず、結論が出ていないようです。なかでも、ダルフールにおける飛行禁止空域においてAUの妥協案をスーダン政府が受け入れ拒否しているということのようで、和平が成立しないまま終わる可能性もあることをAU側は指摘しているそうです。(詳しくはロイター@Yahoo!ニュースを参照してください。)

ダルフール地方の難民、またそこから隣国チャドの難民キャンプへの支援をしている様々な団体やグループの情報がそれなりに流れていますが、以前として危機的な状況にあることはほとんど変わっていないようです。先日は、そうした難民キャンプにユニセフの親善大使として、女優のミア・ファローが訪ねたという記事が掲載されていました。(詳しくはロイター@Yahoo!ニュースを参照して下さい。)

親善大使としては、以前は国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の親善大使としてアンジェリーナ・ジョリーがスーダンを訪ねたという記事を紹介しましたが(こちらのブログ記事を参照)、こうして少しでもスーダンで起こっていることに多くの人が気付き、また関心を持ってくれるがためにこうしたこともまた必要だなと思うのです。

ちなみにイラクは今厳戒態勢とのこと。ファルージャの空爆にある一定程度の意味合いがあることはわかりますが、やはり犠牲になるのは多くの市民だということは、同じひとりの市民として認識していたいものです。

そしておそらくそれは今日本で起こっている様々な出来事、新潟中越地震の問題にも繋がってくるでしょう。それをどれだけリンクして考えることができるか?ということが、NPOやNGO、ボランティアの活動に繋がってくるのだろうと思います。

★画像はミア・ファローが出演した映画『華麗なるギャツビー』(1974)
続けての転載記事で申し訳ありませんが、今度は、アンマン滞在中の日本国際ボランティアセンター(JVC)イラク現地調整員の原文次郎さんからの「バグダッド市民の緊急メール」です。転送・転載化とのことなので、以下でご紹介します。この文章が掲載されているサイトはこちらなどです。


■以下、転載。■■■■■

囚われのファルージャ
原 文次郎 訳 

誰もが、全てのものがファルージャで囚われの身になっている。女性、子ども、家族、歴史、人間性、そして平和が。そして世界は米陸軍部隊が市民を殺す様子、どんな軍用機が使われるのか、どんな兵器がファルージャで試されるのかをただ見ているだけだ。世界は死に体になっていて、いなかる感情も、反応も示さない。

あなたはファルージャが意味するものを知っていますか?それはこの世界のどの都市にも当てはまることです。それはヒロシマであり、カブールであり、ファルージャは人間性の漆黒の将来‐民主制と平和の名のもとに行われる殺戮を意味します。ファルージャはファルージャの人々のもとにあるものを意味するだけではありません。ファルージャはこんにちの世界のシンボルなのです。大魚が小魚を食べてしまうような世界の。

沈黙を保っていると、あなた方の街が、あなた方の歴史が次の番です。いかにして最新の技術が容易に無実の子どもたちや脆弱な人々を殺せるのかを見続けなさい。そして次はあなた方の番です。

誰でも、きょうの犯罪に否定的な立場を取る人々が、歴史と人間性の前に照らして、(あすには)この犯罪に手を貸す者になるのです。誰も臆病さやおびえを免罪にはしないのです。それが、シェイクスピアの言うところの「なすべきか、なさざるべきか」という問題なのです。

ファルージャはわれわれの嘆きを期待していません。ファルージャはすべての良心を呼び覚ますような強い叫びを必要としているのです。


<英語元文章>
Kidnapping of Faluja

Every Body, every thing is kidnapped in Faluja, Women, Children, families, history humanity and peace. And the world is only watching, how the US army will kill civilian, and what military plane will be used. What weapons will be tested in Faluja. The world is become just dead body has no feelings, and no any reaction.

Do you know what Faluja mean, it mean every city in this world. It means Hiroshima, Kabul. Faluja means the black future of humanity and the killing by the name of democratic and peace. Faluja isn't belonging to Faluja people only; it is the symbol for today's world. The big fish eat the small one.

Keep client and your city will be the next, and your history will be the next. Keep watching how the new technology can very easily kill the innocent kids and week people. Then the next will be you.

Every body with negative stance from today's crime, he will be partner in this crime, in front of history and humanity. Nobody will excuse the cowards or the scared. It is as Shakespeare said "TO BE OR NOT TO BE "

Faluja not expecting cry from us, Faluja need strong shriek.....to make all consciences wake up.

■以上、転載終わり。
転載化とのことなのでご紹介します。僕は署名しました。元記事はこちらです。


イラクの死者100,000人 攻撃激化に反対する署名
100.000 IRAQI DEATHS ! WORLD WIDE PETITION AGAINST THE ESCALATION !
ウェブサイト

「10月29日に出されるランセットのレポートは,ファルージャからの情報を除外して,侵略が行われなかった場合に予想される死者数よりも100,000も多くのイラク人が死亡したと推定している。報告された死の84パーセントは,連合軍の行動によるものであり,95パーセントは空襲や砲撃によるものである」 (Reuters, October 28,2004)

イラクでの戦争は始まったばかりである。終結したなどとはとても言えない状態だ。米国はこれまで用いてきた手段では,イラクのレジスタンスを負かすことはできないようである。しかし米国は退却を受け入れることもできない。この戦争が宣戦布告され行なわれたその傲慢さゆえに,米国はイラクでその威信を,そして,数十年かけて築いてきた世界のトップの地位を,危険にさらすことになってしまった。危険はヴェトナム戦争よりも大きいほどである。米国は,友好的な政府を作って残していかない限り,イラクから出ていくことはできない。しかし現在,この地域には米国の友人は極めて少なく,民主的な選挙を行なった場合,そのような政府が選ばれることはありえない。

その結果として,(米大統領)選挙後に軍事行動が劇化することは,真剣に予期しておかねばならない――ブッシュが再選された場合は即座に,ケリーが勝利した場合にはじわじわと,軍事行動が劇化するであろうと。しかし民主党候補に撤退の意思がないのは,ブッシュに撤退の意思がないのと同様である。米国政府は,ありとあらゆる手段を講じて,レジスタンスを打ち負かそうとするであろう。この作業はすでに着手されている。レジスタンスと,アラブ世界のいかなる政治組織からも事実上糾弾されている誘拐や殺人とを結びつけることによって国際世論においてレジスタンスを悪魔化しようという作業は,もう始まっている。

私たちは米国が現実を直視し,無条件でイラクから軍を撤退させることを,そして受け入れがたい性質の予防戦争に関して必要な決着をつけることを,要求する。イラクが平和になるまで,あるいは安定するまで,米軍が留まるよう頼むことは,幻想である。というのは,米軍がいること自体が憎悪の対象であり,米軍がいること自体が,あらゆる種類の平和にとっての最大の障害となっているからである。

私たちは,平和的かつ合法的なあらゆる手段を用いて,米国がベトナム戦争で試みたようにイラクのレジスタンスを軍事攻撃の劇化によって潰そうとするすべての行為に反対することを確認する。私たちは,イラクでの兵役を拒否する米軍兵士に亡命資格を与えるようすべての政府に求める。私たちは、戦争プロパガンダに対抗して入手できる情報を広めるために尽力し、2002年のときと同様に国際世論を動員して米国にイラクでの軍事解決をごり押しする政策を放棄するよう求める。



オンライン署名するには,こちらのフォームで,
1)Name: 名前 *必須
2)Country: 国名 *必須
3)Email: メールアドレス *入れなくてもいい
4)Profession: 職業 *入れなくてもいい
5)Organisation: 所属組織 *入れなくてもいい
を半角英数字で入力してください。

翻訳担当  益岡賢・いけだよしこ
この文書のURLはこちらです

■以上、転載。