Life in the Lone Star State -98ページ目

シンジケートローン契約(Vol.8)

今回はPIK Interestについてです。

PIK Interestというのは、あまり聞き慣れない用語かと思いますが、利息支払日に利息分を元本に組み入れるというタイプの利息です。ちなみにPIKというのはPay-in-kindの略です。

通常のローン契約では、利息は利息支払日に現金で支払いますが、当座の現金を調達することが難しい借入人の場合(あまり財務状態がいいとは言えないということです。)には、利息の現金払いを免除し、代わりに元本に組み入れることを認めるオプションというのがPIK付きのローンということになります。

利息も支払えないような借入人に利息の元本組み入れを認めてしまって大丈夫なのかという疑問はありますが、借入人としては債務不履行になることなく、利息の支払いの延期が認められるわけですから、便利なオプションということになります。もちろん、通常の利息よりもPIKにすると金利水準が上がりますから、実際の利払額は増加するので良し悪しです。

このPIK付のローン債権はSecondary Marketで譲渡される場合には、通常のローン債権と若干扱いが異なります。Secondary Marketでローン債権を売却する場合、通常はその時点で既発生の利息債権については譲渡人のもとに残り、元本及び未発生の利息債権が譲渡人に譲渡されることになります。しかしながら、このPIKオプションが付いたローン債権だと、実質的には譲渡人は利息の支払いを全く受けていない場合があり、そのような場合には、既発生の利息分の対価も含めてローン債権の譲渡対価が定められるということになります。

ちなみに日本では、(稀に見ますが)シンジケートローンのような大きな額のローンではあまり導入されていないタイプの利息ではないかと思います。