シンジケートローン契約 (Vol.19) | Life in the Lone Star State

シンジケートローン契約 (Vol.19)

第19回からは、何回かに分けてCPの各論についてです。

1 借入人の有効な設立及び有効な存続

貸付人にとって、法律上借入人が有効に実在するentityであることは、融資を行う上で当然の前提になります。

どのような書類によって有効な設立及び存続を確認するかについては、entity の種類によってまちまちです。例えばDelaware州で設立された株式会社であれば、①Articles of Incorporation、②Certificate of Incorporation、③Certificate of Good Standingの3つが最低限CPとして提出が要求される書類です。またLimited Partnershipであれば、①Limited Partnership Agreementと②Certificate of Limited Partnershipの2つが要求されます。

日本では、株式会社の場合は定款及び商業登記簿が必ず要求される書類です。Partnershipは日本法上は民法上の組合であり、法人格がありませんので借入人となることはできませんがアメリカでは借入人となることが可能です。これは日米の大きな違いです。

2 借入申込み手続きの履行

実行日が決まっていないタイプのローンでは貸付実行の申込みの手続きがローン契約で規定されていますので、それに従った借入申込書の提出が必要となります。契約に定められた手続きを遵守していない申込み手続きはCP不充足と判断されます。

3 期限の利益喪失事由が発生していないこと

借入人の表明保証違反及び誓約事項の不遵守を含めた期限の利益喪失事由が発生していないことが必要です。表明保証に規定された事実は貸付人が融資実行を行うことができると判断したベースとなる事実ですから、この中に真実でない事実が含まれていた場合には、融資実行の前提が崩れるということになりますし、誓約事項の不遵守は借入人の義務違反を構成しますから、そのような借入人には融資実行はできないということになります。その他、期限の利益喪失事由に該当する事実が発生している場合には、同様に実行の前提を欠くということになります。

次回は、Legal Opinionについてです。