シンジケートローン契約(Vol.7) | Life in the Lone Star State

シンジケートローン契約(Vol.7)

今回はLIBORの定義についてもう少し詳しく検討してみます。

前回のおさらいですが、LIBORというのは、London Interbank Offered Rateの略で、ロンドンの銀行間取引市場において、各金融機関が提示する貸出金利の平均を取ったものです。LSTAの定義をもう一度引用します。

“LIBOR” means, with respect to any LIBOR Loan for any Interest Period, the rate appearing on Reuters Page LIBOR01 at approximately 11:00 a.m., London time, two Business Days prior to the commencement of such Interest Period, as the rate for dollar deposits with a maturity comparable to such Interest Period.

ここで、まず “at approximately 11:00 a.m.”とありますが、これはマーケットの慣例で通常午前11時頃にLIBORの数値が表示されることからこのように定義されています。そしてこの数値が情報提供会社であるロイター社の特定のページ(Reuters Page LIBOR01)を通して(ここに限りませんが)公表されることになりますので、それにリファーする内容になっています。

次に、“two Business Days prior to the commencement of such Interest Period” と規定されていますが、これはある利息計算期間に適用される利率は、当該利息計算期間の開始日の「2営業日前」のLIBORであるという意味です。LIBORベースのローンの場合は、必ず2営業日前と決まっていますが、これはなぜかというと、London Interbank Deposit Marketにおいては、Depositsが実際に受領される日(Interbank間の貸借取引がなされる日)の2営業日前にTerms of a Depositについて合意するのが実務の慣例になっているからということです。

同様に日本のTIBORベースの取引でも、金利の決定は、利息計算期間の開始日の2営業日前の利率を基準にするというのが現在の実務になっています。

この2営業日前のレートが適用されるということは、借入の申し込みを少なくとも3営業日前までにしなければならないということで、これは以前Swingline Loanの項目で書きましたが、借入人の緊急の資金需要には対応できません。Base Rate Loanを採用すれば2営業日前という縛りがないので、理論的には借入の申し込みから融資の実行までのタイミングをもっと早めることが可能ですが、それでも借入人がLIBOR/TIBORを採用するのは、そちらの金利の方が低い場合が多いからというのが理由のようです。ただ、どうしても緊急の資金需要が予想されるというケースでは、融資枠の一部をBase Rate Loanにするといったアレンジも考えられるということです。

最後にLIBORで金利を決める場合、取引慣行として1年を360日として計算します。従って、例えばLIBORで年利6%という場合、実質の年利は、1年を365日とすると、

6.00(%)×365/360=6.08(%)

と表示よりも6日分高くなりますので、この点要注意です。