大学病院っていうところは、ある意味めんどくさいところかもしれません。
全身の検査をして、がんのモトを探っているのですが、担当医の判断だけではダメらしく、必ず教授に診察してもらわないと次に進めないそうな。
ところが、教授というお方はなかなかにお忙しく、私も検査であちこちから呼ばれるのでなかなか時間が合わず。
なんと入院中なのに外来の教授診察室に呼ばれました。
婦人科病棟は、新しい建物の7階。外来は、ふる~い建物の3階。途中に中央診療棟を通って、けっこう遠いんです。
まだまだ急な出血もあるのに、ふらふらしながら歩いていきました。
しかも、呼ばれてから行くから、そんなに待たされることもないだろうと思って、暇つぶしの材料を何ひとつ持って行ってなかった。
結局、教授の診察室の前で外来の患者さんに混じって、一時間近く待たされました。
いやいやいや、格好も明らかにラフだし、恥ずかしいんですけど。
さて、やっと教授に呼ばれました。
思っていたより若くて、ダンディーなオジサマ。
声が渋くて素敵です。
「入院してもらってるのにわざわざ外来まで来てもらって申し訳ないです」
と第一声で言ってもらい、印象は良いです。
で、ワタクシのがんのことですが。
どうも、検査結果とか書類的なものをみるのと、実際に内診して腫瘍に触れてみるのとでは随分違うみたいで、教授も内診しながら
「はぁ~、なるほど。そういうことか。百聞は一見にしかずだね」
なんておっしゃってましたが、詳しくは教えてもらえませんでした。
そして、教授の内診の痛かったこと!また出血もいっぱい出ちゃいました。
内診されるたびに内診台が血に染まります。
そして、教授のお言葉。
「子宮頸がんですね。Ⅰb1期。
子宮と、周辺のリンパと摘出しましょう。
手術はできるだけ早い方がいい。
2週間後の7月4日にしましょう。
あなたが私の家族なら、間違いなくすぐに手術をさせます。」
もっと言葉は優しかったですが、だいたいこんな内容でした。
あぁ、息子に弟か妹はできなくなるんだなぁ、と思うとまた涙が止まらなくなりました。
泣き虫ですねぇ、私。