トレーナーは○（マル）暴刑事（デカ）
著者 山下正人
発行所 株式会社ベースボールマガジン社
2010年1月25日第1版第1刷発行
新年初の読書は、
この本です。
何で今なのかな？
とは思うのですが、
12月に読みたくなって
ブックオフオンラインで注文。
店舗受取で、
クリスマスには到着していたのですが、
体調不良で忘れていて、
年明け受取可能と知って
1月4日のショートコースレッスン前に受取り、
本日、読了できました。
前々から、
ずっと気になっていた方
の半生。
今回、ようやく読めて
とてもうれしいです。
一緒の野球チームで
野球をやったことがあるので、
テレビに出て来た時には
ほんとにびっくりしました（笑）。
4学年上の先輩。
スケールの違いは
大ありなのですが（笑）、
同じような人生を歩んでおられること
を今回あらためて再確認できて、
とても勉強になりました。
私がやったんは、
常に気持ちを前へ前へと引き出してやったこと。
私なりのアイディアを尽くして
そのボクシングを調味したこと。
それから、自分のカン、読みで、
周囲が、「こりゃ、あかんて」と言うものを
現実にして、さらに心の絆をぐっと太くしていったこと。
それがすべてやと思う。
「部長。自分が考えた通り、
思う通りにミットを持ってください。
その通りに打ちますから」
武本がそう言うてくれたんは、
トレーナーとして彼らについてから
およそ一年が経過した時やった。
この時、私は初めてこの仕事に手応えを感じた。
人間というんは、自ら作り出した結果や、
他人の評価を勝ち取って、
初めて自分自身の力を認識できる。
武本の一言が嬉しかった。
やりがいも感じた。
親子とまでは言わんけど、
武本も玉越も、そして長谷川もずっと年下や。
ふつうの人間関係なら、先輩風吹かして、
物事の何たるかを、偉そうに講釈たれるんは
こっちかもしれん。
けど、トレーナーという仕事では違っとった。
私の先生は、この若い教え子たちやった。
素直に感謝しとる。
やりたいことをやる。
一生懸命にやる。
とにかく一事に一生懸命になれたんなら、
何ごとに関しても積極的になれる。
親の望みを押しつけて、
こぢんまりとまとまるより、
そっちのほうが子供のためになる。
私の両親は、そう思ってくれたのかもしれん。
その後の人生、私にもいろいろあったけど、
結局は自分のやりたいことを選んできた。
岐路に突き当たるたびに悩んでも、
さらに悩んで、考え抜いて、
最後にはプラス思考に物事を捉えてきた。
それも、自分の選択なら、
なおさら責任を持たなあかんと考えたからやないか。
子供がやりたいことをやる。
うるさいことは一切言わん。
ただ、できる限りのサポートをする。
そんな親の方針が、
私をそんなふうに導いてくれたのやろう。
とにかく、今は親に感謝するばかりや。
言いたいんは、これや。
厳しさ。
その厳しさを生む優しさ。
それも、少年時代、
やりたいことをやってきた私に、
両親が無言のうちに教えてくれたことや。
野球が教えてくれた一番のこと。
それは何やろうな。
一生懸命やってきた。
そして甲子園の夢は果たせなくても、
そこそこの結果は残せたというだけかもしれん。
そやけど、本当に教えてくれたんは、
最後の最後に活きるチームワークいうものかなと、
何となく思っとる。
基本にある考え方はずっと一緒。
しんどい思いをしたら、
そのしんどい分だけ
よけいにええ形になって
試合にはね返ってくるということ。
つまるところ、
人を知る。
その人間の強さ、弱さをきちんと把握する。
知らんことがあったら、また聞けばいい。
それがトレーナーとしての自分が、
もっとも大事にしているところなんや。
自分にボクシング経験はない。
だから、
どんどんと攻め込むファイタータイプがええとか、
相手との距離を使い分けてテクニックで競う
ボクサータイプがええとか、
何ひとつ決めつけてはいない。
大事なのは、
一人ひとりが最大限の力を発揮できる環境を提供し、
どんなボクシングをやれるか、
その子たちが夢を追いかるための
概観と自信を与えてやること。
そう思うとる。
そして、私がリーダーとなって引っ張るのが真正ジム。
何ごとに対してもウソ偽りがない。
真っ正直に。
他人に正直であることは、
自分に対しても正直であること。
これが真実だと思う。
恐る恐るネット検索して
今でも大活躍されていることも知れて
ホッとしました（笑）。
一度、機会があれば
会って話を聞きたいな
と思っています。
ほんとにカッコいい
強いチャンピオンでした。
奥様のキャラも最高でした（笑）。
それでは、皆様、本日も
楽しくお過ごし下さい。
最後まで読んで頂き、
ありがとうございました。
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