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――史上最大規模の不動産バブルの崩壊と金融破綻の道連れに


◆マイナス成長となっている可能性◆

 中国経済はいま、死ぬか生きるかの瀬戸際に立たされている

 それを端的に示しているのは、今年8月20日に中国煤炭工業協会が公表した2つの数字である今年1月から7月までの全国の石炭生産量と販売量は前年同期比でそれぞれ1.45%減と1.54%減となったという

 李克強首相は地方政府のトップを務めた時代、統計局の上げてきた成長率などの経済数字を信じずに、もっぱらエネルギー消費量や物流量が伸びているかどうかを見て本当の成長率を判断する、という有名なエピソードがあるこのような物差しからすれば、今年上半期の中国経済の成長率はけっして政府公表の「7.4%」ではなく、実質上のマイナス成長となっている可能性がある中国のエネルギー産業の主力である火力発電を支えているのは石炭であるが、その生産と販売がマイナス成長となっていれば、この国の経済は依然として成長しているとはとても思えないからである

 実際、中国最大の自動車ガラス製造企業・福躍硝子集団のオーナー会長曹徳旺氏は9月11日、香港フェニックステレビの番組において、「中国のGDP(国内総生産)は、いままったく伸びていない」との爆弾発言を行なったことで話題を呼んでいるが、経営者として中国経済の現場で活躍していて、経済問題を見る目の確かさで広く知られる曹氏の発言にはそれなりの重みがある

 そして、今年上半期において全国の工業製品の在庫が12.6%も増えたという当局の公表数字からしても、あるいは同じ今年上半期において全国の百貨店の閉店件数は歴史の最高記録を残したという8月23日付の『中国経営報』の報道記事から見ても、中国経済の凋落ぶりが手に取るようにわかろう

 問題は、一時は飛ぶ鳥を落とす勢いの中国経済がここまで落ちたのはいったい何故なのか、であるが、その理由はじつに簡単だ要するにいままでの中国経済の急成長は最初から、大変な無理をした歪んだかたちでの成長だったからである

 いままで、個人消費率が40%前後で徘徊して国内の消費が徹底的に不足しているなか、中国政府はずっと、国内の固定資産投資の継続的拡大と対外輸出の継続的拡大という「2台の馬車」を牽引力として高度成長を引っ張ってきたつまり、本来なら経済の成長を支える国民の消費拡大がずっと低迷しているなかで、中国は結局、国内の不動産投資や公共事業投資などからなる「ハコモノづくり」の規模拡大と、外国人の消費拡大に貢献する輸出の拡大を頼りにして高度成長を何とか維持してきた2010年までの約30年間にわたって、経済全体の成長率は10%前後であったのに対し、国内の固定資産投資と対外輸出が毎年つねに25%以上の高い伸び率を維持してきていることはこの辺の事情をよく示している

 問題は、長年にわたって固定資産投資の高い伸び率をいったいどうやって維持するのかであるが、中国政府の一貫したやり方は結局、お札をパンパンと刷らせて市場に大量に回していくような手法、すなわち財政出動と金融緩和という二つの政策手段の濫用となるのであるつまり、政府がお金を出して莫大な財政出動を行なって公共事業投資を継続的にやっていけば景気がいつでも良くなるし、金融緩和をやってお金を市場に大量に流通させれば、民間の不動産投資や企業の設備投資が盛んになって高い成長率がつねに維持できるわけである

 しかし、このような安易な政策手段を濫用しすぎると当然、深刻な副作用が起きてくる金融緩和と財政出動でお札が大量に放出された結果、市場に流通している貨幣の量が溢れすぎるという「過剰流動性」の現象が生じてきて、そのたどり着くところはすなわち、貨幣の価値が落ちてモノの価値が上がるというインフレの発生である実際、2009年の年末から、中国で大変なインフレが発生して、食品を中心にして物価が毎月十数%上がっていくという深刻な状況となっていた

 ここまでのインフレとなり、大変な危機感を覚えたのもやはり当の中国政府であるというのも、貧富の格差が拡大して国内でつねに億人単位の都市部貧困層が存在しているなか、食品を中心とした深刻なインフレの継続は、いずれ「天下大乱」ともいうべきような社会的大動乱を誘発する恐れがあるからである

 それを避けるために、中国政府は結局2011年に入ってからは一転して、インフレ退治のための厳しい金融引き締め政策を実施していたが、その結果、昔の金融緩和によって支えられていた国内の固定資産投資はその伸び率が徐々に鈍化してきて、経済成長の足を引っ張ることとなった

 その一方、インフレが継続しているなかで、中国の対外輸出も大きな打撃を受けることになった物価の上昇に伴って人件費が大幅に上がってくると、「中国製」は昔のように安くつくれなくなって安く売れなくなったからである中国の対外輸出の競争力が人件費のより安い東南アジア諸国に奪われて、輸出の伸び率は急速に落ちていったたとえば今年1月から8月までの期間中、中国の対外輸出の伸び率は2.1%となっていたから、昔の「25%成長」とは雲泥の差がある

 つまり、それまでに中国の高度成長を引っ張ってきた、固定資産投資の拡大と輸出の拡大という「2台の馬車」は2台ともに力を失って失速したその結果、中国経済全体は、まさに冒頭に記述したような、マイナス成長となっているか、なっていないかの瀬戸際に立たされているのであるいってみれば、輸出と投資の継続的拡大という「2台の馬車」で高度成長を引っ張っていくいままでの成長戦略はもはや限界であり、このようなかたちでの高度成長はすでに終わってしまった、ということである


◆不動産価格引き下げの「悪性競争」◆

 しかし中国経済の抱える問題は「成長の終焉」だけではなさそうである成長率の減速と同時進行的に、じつは今年の春先あたりから、以前から囁かれていた不動産バブルの崩壊はにわかに現実味を帯びてきているのである

 まず目に見られたのは、全国の不動産市場の低迷である中国では、毎年5月1日のメーデーを中心に数日間の休みがあって、例年では不動産がよく売れる「花の五一楼市(不動産市場)」とされてきたが、今年のそれは惨憺たるものであった中原地産研究センターが観察している全国54の大中都市で、「五一楼市」で売れた不動産件数は9887件で、去年の同じ時期と比べると32.5%減となったというそのなかで、たとえば首都の北京の場合、期間中の不動産販売件数は前年同期比では約8割も減った地方都市の保定に至ると、期間中の不動産契約件数はわずか10件、まさに「不動産市場の5月厳冬」と呼ばれる大不況の到来である

 不動産が売れなくなると、付いてくるのは価格の下落だ全国における不動産価格下落の傾向は今年の3月からすでに始まっているが、5月後半ではそれがいっそう加速化している中国経済新聞網が5月30日、重慶市最大の不動産開発プロジェクトの「恒大山水城」は3割以上値下げして売り出されたと報じれば、同じ日に放送された中央テレビ局の「経済三〇分」という人気番組は、杭州市にある分譲物件が予定価格の3分の1程度を値下げして売り捌いた事案を取り上げたそして『毎日経済新聞』の報じたところによれば、「値下げラッシュ」が南方の大都会の広州にも広がり、ある業者が史上最高の価格で取得した土地でつくった「亜細運城」という大型不動産物件は3割程度の値下げを余儀なくされたという

 5月31日に中国指数研究院が発表した全国100都市での定期調査の結果、この100都市の不動産平均価格が5月において前月比で0.32%の下落となったことがわかった全国で広がる価格下落の実情を見ると、この「0.32%」という下落幅がはたして真実を十分に反映しているかどうかはかなり疑問だが、少なくとも、全国の不動産平均価格は2年ぶりに確実に下落していることがこの調査結果からわかっている

 そして今年の夏になると、不動産価格下落の傾向はよりいっそう鮮明になっている8月1日に中国指数研究院が発表した数字によれば、7月の全国100都市の新築住宅販売価格が6月よりは0.81%下落し、4月、5月以来の連続4カ月の下落となっているが、9月19日に中国国家統計局が公表した数字では、8月になると、全国主な都市の70都市のうち、不動産価格が下落したのは68都市であったという

 そのなかで、たとえば8月25日に新華通信社が配信した記事によると、全国の中小都市では各開発業者による不動産価格引き下げの「悪性競争」はすでに始まったという開発業者が競ってなりふり構わずの価格競争に走っていれば、それはすなわち不動産価格総崩れの第一歩であることは誰でも知っている8月23日、山東省済南市にある「恒生望山」という名の分譲物件が半月内に25%程度の値下げを断行したことで、値下げ以前の購買者が抗議デモをした事件が起きたが、9月3日には、広東省珠海市のある分譲物件の値段が一夜にして4分の1も急落したとのニュースがあったそして9月15日、大都会の北京市では一部の不動産物件で30%以上の値下げが断行されたことが報じられているその一連の動きが、「総崩れ」はすでに目の前に迫ってきていることの前兆であろう

 こうして見ると、9月3日、新華指数公司首席経済学者の金岩石氏が「中国9割の都会で不動産バブルが崩壊する」と警告したのも決して根拠のないことではない中国における史上最大規模の不動産バブルの崩壊は、いよいよ目の前の現実となってくるのであろう

(『Voice』2014年11月号[特集:崖っぷちの韓国]より/〔2〕につ日本の歴史において賭け事は飛鳥時代に取り締まりが行われた記録がある(Wiki)という事ですから切っても切れない日本人の生活に密着したものがあると言えます戦後はいわゆるやくざが花札などの賭博を行い、稼ぎまくりましたし、公営ギャンブルは地方財政を助けるための公的な税徴収策でありますが、赤字に陥っている事業体もある実態を考えれば違法状態が放置されているともいえましょうそして黙認の典型はパチンコの換金でこのあたりに来ると外国人に説明するのは不可能な域になってしまいます

つまり、日本は実に勝手な解釈とほとんど客観性を持たない理論をベースにギャンブルに対する一定のルールを制定していますその日本で再びあきれ果てるようなことが起きようとしていましたそれはカジノ

今国会でカジノを合法化することになる可能性があるのですが、条件がつきそうでしたそれは「日本人御法度令」であります何が何だか分からない政治家のゲームであります国会のやり取りを見ていると安倍首相はカジノを合法化し、大規模開発を進めたくてしようがないというのがありありと見て取れますなぜならカジノ議連の最高顧問であったわけで、今国会の質問でようやく顧問を辞任するというありさまでしたその「御法度令」は自民党内のまとまりの悪さを露呈する形で一応、引っ込めましたが実に恥ずかしい顛末でした

確かに日本はカジノ依存症、ギャンブル、賭博への心理的抵抗が高い一方でギャンブル依存症の人も世界水準からするとかなり高いという実態から日本人は入場には一定の制約やセキュリティを高めたい気持ちは分かりますそれならば沖縄は中国に近いですし入場者のコントロールはしやすい気がします世界の趨勢としてはカジノはリゾート色を高めており、賭け事の場所としての人気は落ちていますラスベガスは閑古鳥とは言わないまでも明らかに暇になっていますならば施設としての規模は縮小させ、大規模リゾート開発のごく一部にカジノがあるという事にしたらよいでしょうそんなことは開発許可の運用の中でいくらでもコントロールできます

私はカジノに対してそこまでアレルギーを示すならなぜパチンコの換金を認めているのか、そちらの方が不思議でありますカジノは開発されたとしても日本で数か所の限られた場所でセキュリティが厳しく、アクセスもその気で行かねばならないようなところになるでしょういわゆる敷居も高く、ちょっとサンダルをつっかけて行く、ということは制限されるでしょうつまり、誰でもホイホイいけるような代物にはならないはずです

むしろ駅前の繁華街のパチンコ屋に自転車でさっと乗り付け、朝から晩まで塩漬けになっている人を生み続けているその社会の方が異常でありますそのカジノ議連は今回のカジノ解禁に合わせてパチンコの換金の合法化も考えていたようですそれに対して次世代の党は逆に換金を禁止する法案提出の検討に入ったと報道されていますつまり、180度違うアプローチです

日本人を含むアジア人はギャンブルが好きな人種でありますこれはDNAですから止められないでしょう事実福島を拠点とするニラクは来年、香港市場に上場する計画となっていますが54店舗で2300億円の売り上げ(14年3月期)となっていますちなみに2011年3月期が2098億円でしたから福島の人がパチンコ屋に入り浸ったという一部のうわさを裏付ける可能性ありますそれぐらい日本人はギャンブルが好きだという事なのです

カジノをめぐる政治家バトルは結局政党が政党の主張を通し、面目を得るという儀式に過ぎないということです最終的にはカジノは合法化されるはずですし、パチンコと共存し「知られざる偉大なるギャンブル大国日本」が生まれるのでありますこれも結局はギャンブルが好きな国民性が後押ししているような気がします

外から見ると最もよくわからない日本の一面であります

今日はこのぐらいにしておきましょう

編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2014年10月12日の記事より転載させていただきました快く転載を許可してくださった岡本氏に感謝いたしますオリジナル原稿を読みたい方は外から見る日本、見られる日本人(http://blog.livedoor.jp/fromvancouver/)をご覧ください

岡本 裕明
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■石 平(せき・へい)拓殖大学客員教授
1962年、中国四川省生まれ北京大学哲学部卒1988年来日、神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了民間研究機関を経て、評論活動に入る著書『なぜ中国から離れると日本はうまくいくのか』(PHP新書)で第23回山本七平賞を受賞

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