以前の記事で、顧客リストは江戸時代から大切に扱われていたことをお伝えしました。


火事でも大丈夫! 江戸時代の顧客データベース


お客様の需要を引き継ぐ江戸のデータベース「懸場帳」


最近は、いろいろな業界でこの顧客リストの重要性が認識され、お客様をデータベース化してから、それぞれの属性に合ったアプローチを行う企業が増えてきました。


また、インターネットの普及はお客様に無料でタイムリーにアプローチすることも可能にしました。


そのことで、ますます顧客のデータベース化を行うマーケティングが広まったと思われます。


しかし、一方で簡単にアプローチできるということは、リストのお客様に容易に売り込みができることになります。


よって、見込み客にアプローチして販売し、そのお客様をフォーロしてさらに紹介につなげる仕組みで、短期間で売り上げを伸ばすことも可能になりました。


この 集客 ⇒ 販売 ⇒ 顧客化

の3ステップのマーケティングは、一見優れた仕組みであるような気がします。


しかし、この流れだけでは、大きなロスが発生してしまいます。


それでは、なぜ大きなロスが発生するのでしょうか?


たとえば、5万円の費用をかけて広告を掲載したとします。


そして、50件の問い合わせが来て、そのお客様に直接販売のためのアプローチをします。


その結果5万円の商品が5個売れたろすると、5万円の広告費で

25万ー5万=20万の利益が出たことになります。


一見、今回のマーケティングは大成功だったように思われます。


しかし、この仕組みでは商品を買わなかった45人のお客様には、その後コンタクトを取ることはありません。


このケースでは、一件の問い合わせに1万円の広告費を要したことになります。


よって、問い合わせをいただいて商品を購入しなかったお客様も、何らかの方法でビジネスに活かさないと、1万×45人=45万 も広告費が無駄になってしまいます。


また、商品やサービスを購入されたお客様に、その後何度も販売のためにだけのアプローチをしても、やがてその刺激に慣れてしまって、最初ほどの効果が得られなくなってくるでしょう!


このように、集客したお客様にいきなり販売のためのアプローチを行う3ステップのマーケティングでは、多額の広告費を無駄にして、なおかつ長年にわたって収益を上げ続ける仕組みを作ることはできません。


それでは、その弊害を防ぐためにはどのようにすればよいのでしょうか!


次回のマーケティングの記事では、その点について考えてみたいと思います。


今日も最後までお読みいただきありがとうございました。