小泉先生が日本一のなたねの生産地滝川市を訪れた時は、ちょうど収穫のシーズンだったそうです。
そこでは、収穫したなたねの実を、ただ大きなビニール袋に入れて、コンテナに積んで、本州の製油会社に送っていました。
現在、なたねは
・血管を強くしたり、老化をふせぐひじょうに健康的な成分が含まれている
・熱に対してかなり安定していて、揚げ物を利用してもほかの油より長もちする
等の理由から、ひじょうに高く取引されているそうです。
そこで、先生は
「いまなたね油がこんなに高く売れているというのに、それではもったいない。付加価値をまったくつけていない。ここで油を搾って、その油を売るほうが利益率ははるかに高くなります!」
と提案したそうです。
そうして、生まれた滝川市のなたね油
実のまま売っていた時より、なんと利益が3.7倍になったそうです。
北海道では、ほとんどの農作物が加工されずにそのまま売られています。
もし、滝川市のように、北海道で農作物に付加価値を付けて売ると、年間800億が農家に戻ると先生は試算したそうです。
北海道は本当にもったいないことをしています
農業を活性化するためには、農家に安定した現金収入が入ることが不可欠
そのためにも、付加価値を付けて販売することがいかに有効な手段であるかを、今回の先生の講義で改めて認識しました!
PS
滝川市のなたね油のことは、小泉先生の著書でも紹介されています!
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