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やりたい事
僕はやりたい事が無い。
昔からよく優柔不断で「なんでもいいよ」って言ってた。だってやりたい気持ちも嫌な気持ちもない。本当にどうでもいいしどっちでもいい。
大きな大学に来て一番驚いたのは他人の自我の強さだった。しっかり自分の意見をを持っていて、自分が何をしたいか分かっていた。
例えば、宿題で論文を読めと言われたら、僕は文章の意味やメッセージを解るよう納得しながら読んでいた。なるほど、筆者はこれを言いたかったんだ、で終わる。
しかし次の日には他の生徒皆反論し始めている。「ここは間違いだ。違う…私はこう思います」とかが僕の耳に入って来る。
正直、それを聞くとむかつく時もある。だって「お前誰だ」と思うもん。書いた人は多分三十歳以上で大学院を出ていて仕事を数年続けていてお前より百倍わかってるんだよ!黙ってろ!
まあこれは言い過ぎかもしれない。でもこのせいで僕はとても反論できない。
だから憧れもある。自分だけを信じ、自分を貫く姿はカッコいい。
こういう人はやりたいこともしっかりしている。「これに興味があります!」や「これはつまんない」って言える人だ。それでその意見の通り動く。夏休み中はここで働きたいとかこれになりたいとか。興味を持って動く。
僕にはとてもできないね。
やりたい事がない。強いて言うならベッドでゴロゴロしてゲームしたい。だから行動も起こせない。だって何が好きか何になりたいか分かんないもん。
何が違うんだろう。
僕みたいな人はどこへ行けばいいのだろう。
