あなたのサービスの料金はいくらですか
料金表は開業前に作っておいてください。すでに開業しているのにまだ料金表ができていなければ、今すぐにでも。作ったらHPやチラシなどで公開しましょう。料金を普段から公にしておくことは大切です。サービスの価値と料金のバランスが判断できないものに、誰も手を出さないからです。見込み客があなたのHPを見つけても料金が書かれていなければ、明示している別の同業者に先に問い合わせをするでしょう。
私は以前、料金を決めていませんでした。駆け出しのころ見込み客から相談料はいくらかと問われたとき、「いくらならご契約くださいますか」と答えて怒らせてしまい、話は流れました。「自分の料金を言い出せず、相手の言い値にあわせて仕事を取るコンサルタントに実力があるとは思えない」とのことでした。もっともな話です。私は本当に馬鹿でした。
「料金に見合うサービス内容かどうか自信がない」「高いと言われたらどうしよう」「だからといって安い料金表にしてしまうと、もっと高額の報酬がもらえるかもしれない仕事まで安く受けることになる」…などの理由で自分のサービスに値段をつけにくい気持ちはわかります。私がそうだったからです。サービス内容に自信がないくせに、安売りしたくないプライドと欲が先に立っていた。でも料金を明示しなければ問い合わせすら入りにくく、見込み客の前で胸を張って料金を言えなければ信頼関係は築けません。
料金が決まれば売上目標が立てやすくなり、借り入れのため金融機関に提出する事業計画書の数字の信用度が高まります。また、売上目標が立てられれば、「今月はあと○件でOK」とモチベーションを保ちながら、無駄のない行動計画が立てられるようになります。
いつでも料金は変更して構いません。その際、HPやチラシの料金表の変更はお忘れなく。もし「前は○万円だったのに」と言われたら、HPの料金表も変更していることに付け加え、「(下げるときはあまり不審がられませんが)より大勢のみなさんにご提供したいと思って」、「(上げるとき、意味のない値上げだと誤解されないために)○○というサービス込みで○万円でお願いしています」などと話すと納得してもらいやすいと思います。
【著作一覧】
◆ 士業のための「生き残り」経営術(角川フォレスタ)
◆ 依頼の絶えないコンサル・士業の仕事につながる人脈術(同文舘出版)
◆ 90日で商工会議所からよばれる講師になる方法(同文舘出版)
http://www.npc.bz/book2/90days/
◆ 銀行融資を3倍引き出す小さな会社のアピール力(同文舘出版)