あなたの顧客はどんな人ですか | 商工会・商工会議所等からセミナー講師として依頼されるために

あなたの顧客はどんな人ですか

ここまでで、あなたの「強み」「それを表現するフレーズ」「やりたくない仕事」などがはっきりしてきました。

提供するサービス内容も、おおむね固まりかけているのではないでしょうか。

そのサービス内容をさらに詳細に詰めていくときのコツは、「自分にできること」ではなく、「顧客にしたい人々の悩み」を想像すること。

自分ではなく顧客発想が、契約への近道です。では、あなたが顧客にしたいと思っているのはどんな人でしょう。

いかに優れた資質を持つ専門家でも、世の中すべての人を顧客にすることはできません。顧客は、絞らねばならないのです。


「若い起業家」「従業員数100名くらいまでの会社経営者」「伸び悩んでいる飲食店オーナー」などの顧客像をざっくり決めたら、さらに「業種」「規模」「地域」「年齢層」「行動特性」などの要素を念頭に具体化します。

そのとき、「あ、あのときに知り合った○○さん」というように、実際の人物を思い浮かべるとスムーズです。

顧客ニーズに沿ってサービスやセミナーのタイトルも変更を

独立時、資金調達コンサルタントを名乗っていた私は、銀行とのつきあい方全般についてのセミナーをよく行っていました。

受講者から見込み客を見つけ、信頼関係を築きながら単発コンサルティングや顧問契約を…という狙いでした。

よって、セミナーの対象は「中小企業の経営者」という漠然としたもの。しかし間口が広すぎて講座内容のピントがボケているという指摘を知り合いのコンサルタントから受けたのです。


対象を狭めることでセミナー集客が減ることを私は恐れていたのですが、彼のアドバイスには素直に納得できました。そこで思い浮かべた受講者・顧客像が、当時よく相談を受けていたIT関連企業の若手経営者Tさん。

彼は「起業からの年数がまだ浅く」「銀行との交渉が不得手な」「若い経営者」でした。

さっそく彼自身や、彼と似た特性を持つ経営者たちから詳しくヒアリングすると、貸し渋りや貸し剥がしが目下の大問題とのこと。

その悩みに沿った実例や解決策をセミナーに盛り込み、タイトルも一般的な「金融機関との上手なつきあいかた」から内容を絞った「貸し渋り・貸し剥がしに備えるために」と変更したところ、かえって集客力が上がり、受講者から「自分たちの状況をよく理解してもらえている」と好評をいただいたうえ、資金調達のコンサルティング依頼もほぼ毎回入るようになりました。

現場は何を悩んでいるか=顧客ニーズを知るための「実際の人物イメージ策」、おすすめです。

【著作一覧】

◆ 士業のための「生き残り」経営術(角川フォレスタ)

  http://www.npc.bz/book4/

◆ 依頼の絶えないコンサル・士業の仕事につながる人脈術(同文舘出版)

  http://www.npc.bz/book3/

◆ 90日で商工会議所からよばれる講師になる方法(同文舘出版)

  http://www.npc.bz/book2/90days/

◆ 銀行融資を3倍引き出す小さな会社のアピール力(同文舘出版)

  http://www.npc.bz/book1