現在開催中の卓球の世界選手権女子団体において準々決勝で対戦予定だった韓国と北朝鮮チームが、急遽試合を行わず合同チームとして準決勝に進むとの報道がありました。
これに似たようなことが平昌オリンピックの女子アイスホッケーでもありましたので数ヵ月の間で2度目となります。
予めお断りしておきますが、私の考えはいかなる国同士であっても仲良くできるならそれに越したことはないというスタンスですので、同じ民族同士の韓国と北朝鮮の人々が仲良くしたくなるのは当然のことと思います。
但し、オリンピックも今回の世界卓球選手権もどちらもスポーツの大会であり、参加するには各国各競技者がある一定のルールの元に参加資格を得て条件として対等な形で試合に臨むというのが大前提としてあるはずと思います。
平昌オリンピックの時も今回も突然のチーム変更であり他の参加国が守った大会ルールを当てはめれば本来合同チームを急遽結成することはできないはずです。
平昌オリンピックの時は合同チームには参加資格が無かったはずで、今回の世界卓球選手権においては両チーム試合をする意志がなかったわけですから両チーム棄権となるのが普通なのではないでしょうか。
今回の卓球においては、
本来あるはずの準々決勝で試合をせずに準決勝に進むことにより1試合分の疲労を回避できてしまうこと。
合同チームになり選手が増えたことにより準決勝で調子の良い選手を選ぶ選択肢が他チームよりも増えてしまうこと。
全く他の参加チームと平等ではありません。
例えば来月開催されるサッカーW杯で日本が所属しているグループリーグで急遽
「日本とコロンビアは合同チームとなります。」
などといったことが起きた時に世界の反応はどうなるでしょう?
恐らく批判の嵐となり大会自体も運営できなくなるのではないでしょうか。
韓国と北朝鮮が仲良くする方向に進むのは大いに結構ですが、政治以外の部分で物事を自分勝手に私物化しルールをねじ曲げ飾った友好関係を見せつけるやり方はどう考えても他の国の賛同は得られないでしょう。
韓国と北朝鮮はまだ何一つ統一されたわけではないはずですので第一はまず政治的に統一を成し遂げ、それから晴れてひとつのチームとして様々な事に参加するべきではないでしょうか。
こういうことが続くとスポーツがスポーツでなくなってしまいますし仮に応援したくてもできなくなります。
先走りすぎてはいませんか?