指導している道場の夏期合宿での話です。
夏期合宿は、いつも海辺の温泉地でやっていました。
合宿日のある日、脱衣場で着替えをしていましたら、おじちゃんとそのお孫さんらしき小学校低学年ぐらいの男の子が入ってきました。
その男の子がお爺ちゃんに、
「お爺ちゃん、頭痛い。」
と訴えていました。
するとお爺ちゃんが、
「風呂で温もったら治るわい!!」
と仰っていました。
男の子の顔を見ると、明らかに脳内温度が上がっていることが伺えました。
よほど、余計なことは言わないでおこうと思ったのですが
この男の子が、
「なんか気分悪い。吐きそう」
と言いましたが、お爺ちゃんは
「風呂で、温まったら治る!!!」
と、またもや温まれの一点張り。
これは放って置いたら、大変な事になるのではないか・・・。
そこで思わす
「お爺ちゃん、ちょっとお孫さん拝見!!」
といって診てみると、明らかに「熱中症」。
「お爺ちゃん、おまごさんは熱中症だと思います。風呂に入って暖めたら大変な事になりますよ。」
と言いつつ「冷却療法」を勧めました。
お爺ちゃんは、素直に聞いてくれて
「そりゃ大変じゃ!!」
というわけで、部屋に帰っていきました。
「熱中症」は、確かに症状が出ているのですが、問題はそれが「熱中症」と思わないことです。
それで症状が進んでいくことになります。
つまり重傷化していくのです。
前回まで、「熱中症」について書いてきましたが、「症状」を中心に簡単にまとめてみましょう。
1,筋肉の痙攣
熱によって血管が拡張し、水分不足、ミネラル不足により筋肉の生理的環境が悪化し、筋肉の痙攣が起こります。具体的には「こむら返り」や「腰痛」なども当てはまります。
2,手足の痺れ
これも血流障害などで起きやすい症状です。
水分やミネラル、そして、熱による交感神経の興奮が絡んできます。
3,めまい
「熱中症」と息づかない症状に、「めまい」があります。
これが水分不足などによる熱中症と分からないで、耳鼻科に行く人もいます。
そこで、「熱中症」と診断されればいいのですが、「原因不明」とされることも多いのです。
4,立ちくらみ
酷暑の場合、これは熱中症による「熱失神」の可能性が高い。
これも脳内の問題が関わってきます。
この症状も、「熱中症」と思わない方が多いので要注意。
5,食欲不振
これも熱による脳に対する影響で起きます。
昔から言われる「夏バテ」は、結局「熱中症」の内だったのです。
6,呼吸がしにくい
この症状は要注意です。
これも脳に対する熱の問題で起きます。
脳の深部温度が、高くなってしまっているのが問題なのです。
すでに、呼吸困難でなくなっている方は多数おられます。
7,風邪を引きやすい
内々の温度が高くなると、腸内の大腸菌のために毒素がせいせいされ身体の免疫力が極端に落ちる可能性が高いのです。
8,腸の調子が悪い
上記の理由からもちろん胃の調子が悪くなることもあります。
9,気分が優れず、何もする気になれない。
「熱中症」は、脳内の深部温度に関わりますから、感情面に関しても作用してきます。
気分が優れず、モチベーションが低くなり「心療内科」や「精神科」に言ったという患者さんも私の研究所で実際におられます。もちろん、そこで「熱中症」と診断されればよいのですが、専門医の先生はその専門の症状に注目しますので、「熱中症」と言わないことも大いにあり得るのです。
10,意識がはっきりしない
これは重傷のサインです。
言葉が出ない。なにか「ボーッ」とする。だったらまだマシですが、ましてや、反応が鈍かったり、言動がおかしい、意識がはっきりしない。などとなれば、救急車を呼びましょう。
意識がはっきりしない人に水分補給はしない方がいいでしょう。キチンと飲み込めず、肺にナイル可能性もあり危険です。
その他、色々症状がありますが、今一度自分の体調をチェックしてみてはいかがでしょう?
次回は予防についてまとめてみたいと思います。
NExT-Intelligence

夏期合宿は、いつも海辺の温泉地でやっていました。
合宿日のある日、脱衣場で着替えをしていましたら、おじちゃんとそのお孫さんらしき小学校低学年ぐらいの男の子が入ってきました。
その男の子がお爺ちゃんに、
「お爺ちゃん、頭痛い。」
と訴えていました。
するとお爺ちゃんが、
「風呂で温もったら治るわい!!」
と仰っていました。
男の子の顔を見ると、明らかに脳内温度が上がっていることが伺えました。
よほど、余計なことは言わないでおこうと思ったのですが
この男の子が、
「なんか気分悪い。吐きそう」
と言いましたが、お爺ちゃんは
「風呂で、温まったら治る!!!」
と、またもや温まれの一点張り。
これは放って置いたら、大変な事になるのではないか・・・。
そこで思わす
「お爺ちゃん、ちょっとお孫さん拝見!!」
といって診てみると、明らかに「熱中症」。
「お爺ちゃん、おまごさんは熱中症だと思います。風呂に入って暖めたら大変な事になりますよ。」
と言いつつ「冷却療法」を勧めました。
お爺ちゃんは、素直に聞いてくれて
「そりゃ大変じゃ!!」
というわけで、部屋に帰っていきました。
「熱中症」は、確かに症状が出ているのですが、問題はそれが「熱中症」と思わないことです。
それで症状が進んでいくことになります。
つまり重傷化していくのです。
前回まで、「熱中症」について書いてきましたが、「症状」を中心に簡単にまとめてみましょう。
1,筋肉の痙攣
熱によって血管が拡張し、水分不足、ミネラル不足により筋肉の生理的環境が悪化し、筋肉の痙攣が起こります。具体的には「こむら返り」や「腰痛」なども当てはまります。
2,手足の痺れ
これも血流障害などで起きやすい症状です。
水分やミネラル、そして、熱による交感神経の興奮が絡んできます。
3,めまい
「熱中症」と息づかない症状に、「めまい」があります。
これが水分不足などによる熱中症と分からないで、耳鼻科に行く人もいます。
そこで、「熱中症」と診断されればいいのですが、「原因不明」とされることも多いのです。
4,立ちくらみ
酷暑の場合、これは熱中症による「熱失神」の可能性が高い。
これも脳内の問題が関わってきます。
この症状も、「熱中症」と思わない方が多いので要注意。
5,食欲不振
これも熱による脳に対する影響で起きます。
昔から言われる「夏バテ」は、結局「熱中症」の内だったのです。
6,呼吸がしにくい
この症状は要注意です。
これも脳に対する熱の問題で起きます。
脳の深部温度が、高くなってしまっているのが問題なのです。
すでに、呼吸困難でなくなっている方は多数おられます。
7,風邪を引きやすい
内々の温度が高くなると、腸内の大腸菌のために毒素がせいせいされ身体の免疫力が極端に落ちる可能性が高いのです。
8,腸の調子が悪い
上記の理由からもちろん胃の調子が悪くなることもあります。
9,気分が優れず、何もする気になれない。
「熱中症」は、脳内の深部温度に関わりますから、感情面に関しても作用してきます。
気分が優れず、モチベーションが低くなり「心療内科」や「精神科」に言ったという患者さんも私の研究所で実際におられます。もちろん、そこで「熱中症」と診断されればよいのですが、専門医の先生はその専門の症状に注目しますので、「熱中症」と言わないことも大いにあり得るのです。
10,意識がはっきりしない
これは重傷のサインです。
言葉が出ない。なにか「ボーッ」とする。だったらまだマシですが、ましてや、反応が鈍かったり、言動がおかしい、意識がはっきりしない。などとなれば、救急車を呼びましょう。
意識がはっきりしない人に水分補給はしない方がいいでしょう。キチンと飲み込めず、肺にナイル可能性もあり危険です。
その他、色々症状がありますが、今一度自分の体調をチェックしてみてはいかがでしょう?
次回は予防についてまとめてみたいと思います。
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