「脱水症状と医原病」

この2週間は脱水症状の患者さんの多いことで。
急激な温度上方に対して、人間の意識がついて行っていない。

脱水症状は、熱中症とはいかなくても
いろいろな症状を呈します。
中には、

「先生、 「鬱(うつ)」なんでしょうか?」

「何もやる気がしないし、動きたくないんです。」

などや

「足が上がらないのです。駅からここに来るのも大変でした。」
「何か大きな病気になっているのではないでしょうか!!」

はたまた、

「これが更年期障害でしょうか?」
「ホルモン剤を飲んだ方が良いんでしょうか?」

など。

検査の結果は
「ホルモン剤より、水を飲みましょうね」

となります。

もっとも水を取れば良いという単純なものではなく、
取り方というものがあります。
それを間違うと、脱水症状がひどくなるので要注意です。

しかし、そんなことよりも・・・

水が足りないだけなのに、ホルモン剤を飲むなど身体に悪すぎるくらい悪いことですが、

それ以上に

脱水の症状を、鬱と間違って精神科や心療内科にいく人も多いのです。
そこで、水を飲めば済むのに抗うつ剤が処方されます。

精神科の看護師さんが、私の患者さんで
私の話を聞いてから、診察に来る人の結構な割合が,脱水症状だと分かるそうです。

それで精神科に来る患者さんが、

「これは脱水症状じゃないか?」

と思ったら、どうするのですか?
と聞くと

「Dr.に何も言えませんので、そのままです。」

だそうです。

それで抗うつ剤が処方されます。

それらの患者さんは、一週間後も治ることもなく、症状が変わらないから
さらに抗うつ剤が増えるとのこと。

それでは、医原病を生んでしまうんじゃないでしょうか。

そういう疑問が生じますね。