前回、冬でも熱中症のような状態が起こると書きましたが、

もう一つ、重篤な症状があります。

それは、「脳血管障害」です。

今年の冬は、脳神経外科学会でも「緊急事態宣言」を出したとか。

寒くなると、身体が緊張するわけですから

血管も収縮して細くなります。

このときに水分補給が不足して、血液の粘度が上昇すると(つまり、ドロドロになると)

どうなるでしょう。

それは火を見るより明らかです。

とくに高齢の方は、オシッコが近くなるからと水分をとらない人が多い。

だから、余計に脳血管障害の発症するリスクが高いのです。

ちなみに、

オシッコが近くなることを、「頻尿」と言いますが

「頻尿」は、水分を多くとるから、なるのではありません。

ここが問題です。

それらの原因は、自律神経にあるのです。

だから、若い人は高齢者より大量に水分をとる傾向にありますが

だからといって、しょっちゅうオシッコに行くわけではありません。

高齢者で、夜中にトイレに行くのが、つらいと水を飲まない人が多いのですが

若い人は、たくさん水分をとっても夜中にトイレに行くことは

あまりありません。

自律神経が、まだ、健全だからです。

逆に、水分補給しないと、自律神経の働きが悪くなって

余計に頻尿になる可能性だってあります。

この勘違いは、重要なことなのですよ。


注意

アルコールを飲むことは、水分補給にはなりません。

逆に、脱水するので身体から水が出てしまいます。

夏の暑い時期に、ビールを飲みながらゴルフをしているときに

心臓病や脳血管障害が起こりやすいのは、そのためです。