アレルギー疾患は、リンパ球が多い子供の頃に多い。

ですから、「小児喘息」と言うように「小児~」とつく病名があります。

アトピーも子供の頃の方が多いのですが、大人になるにつれて

アレルギー疾患は収束に向かうのが本来なのです。

しかし、最近は大人になってまでも持ち越してしまう傾向があります。

リンパ球優位の副交感神経支配ベースは普通少なくとも15歳から20歳まで続きますが、

食糧事情や生活改善、いや、生活改悪かも知れませんが、この限界線が大幅に伸びています。

また、大人になってから花粉症を突然発症するとなると

本来、アレルギー体質になりやすい子供の時期はどうなったのかと言うことになります。

これらのヒントは、交感神経にあります。

ストレスは、本来、アレルギーを引き起こす副交感神経と反対の交感神経の緊張を招きます。

交感神経の緊張は、脈拍増加、血圧上昇、末梢循環不全、静脈血のうっ血、顆粒球の増加

等を招きます。

余談ですが、精神的には、不安や恐怖をもたらします。

しかし、ストレスの強さと、その時点のストレスを受ける側が副交感神経優位であると

発作的に、副交感神経刺激反応、つまり、アレルギーを引き起こします。

これらの現象を例に挙げると

ショックによる気絶

刺激物をとると食欲が出る

等は、刺激によって交感神経から副交感神経になる例です。

つまり、強すぎるストレスは身体に発作的にアレルギー体質をもたらすのです。

ですから、アレルギーの治療は、その人のストレスコントロールも

重要になってきます。

私の研究所での例ですが

全身にひどいアトピー性皮膚炎を発症して来院したOLの方です。

アレルギー検査では、もちろん色々なアレルゲンを検出します。

そこで、治療を開始するのですが、普通なら治癒まで長くて3ヶ月以上はかからないところが、

70%ぐらい改善したところで、あと少しのところが進まない方がいました。

ところが、

この方が仕事を退職したところ、急に残りの部分も無くなり、アトピーはなくなりました。

この患者さんにとって、如何にストレスがアレルギーの原因になっていたかと言うことですね。

アレルギーに関して、自分のストレスコントロールは非常に重要です。

患者さんの中には、

「ストレスありませんか?」

と言っても、

「いいえ、無いと思います」

と答える方が多いのです。特に女性に。

女性は、嫌なことを忘れるのが得意なので、自分にストレスがあることを

自分で認めないわけですね。

でも、じっくり話を聞いてみると、

それこそ、たくさんストレスとなっている話が出てきます。

自分をごまかさないで、無理はしないようにしましょうね。

今日の教訓

アレルギー対策は、ストレスのコントロールが重要!!