いま、全国的に寒さが頂点に達しています。

当然、患者さんも咳や嘔吐、下痢などの風邪の諸症状を訴える方も続出です。

インフルエンザも、流行ってきました。

仲の良い患者さんの話ですが、

腰痛や膝の痛み、股関節痛などで治療中の患者さん。

突然の筋肉痛や関節痛に、びっくりして、

「先生、治療していたら痛くなるんですか??」

なんて言います。

なりませんよ。治してるんだから。ええ。

「それは、風邪だからですよ。」

もちろん検査して分かります。

「でも、先生。風邪で関節が痛くなるんですか?」

「風邪薬の効能書きを見てください。書いてるでしょう?」

「見たことない。」

と言うわけで、私が風邪薬の裏の効能書きを見せます。

「関節痛、筋肉痛」としっかり書いてあります。

患者さんが

「参りました。」

とのこと。

ん? 参りました?

禅問答か。

そうか私に挑戦していたんですね (^^ゞ。

そこで今回は、風邪とインフルエンザについて。


ここで問題ですが、

風邪と言っても、いろいろあります。

定義として、

「ウィルスの感染による鼻腔や咽頭などの炎症性の病気」

と言えるでしょう。


細かく分けると、風邪には「普通感冒」と言われるものと、「インフルエンザ」の2種類に

分類できます。

「普通感冒」は、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、のどの痛み、などの局部症状、倦怠感、頭痛、発熱となります。

ただ、熱はインフルエンザほど高くなりません。症状は比較的軽いと言われますが、

中には強烈な症状を発症するものもあります。

それは、自分の体力、もっと言えば「免疫力」にかかっています。

次に、「インフルエンザ」です。

インフルエンザとは、インフルエンザ ウィルスによる急性の感染症です。

「流行性感冒」とも言われます。

これが発症すると、「普通感冒」とは異なり、急激に 高熱、筋肉痛、関節痛、悪寒、発熱、頭痛、

全身倦怠感、咽頭痛、咳、痰腹痛、嘔吐、下痢といった胃腸症状を伴う場合もあります。

つまり、普通感冒の諸症状に加えて、頭痛・関節痛・筋肉痛・38度以上の高熱などの強い症状が

発症し、肺炎などを併発し重症化する可能性もあります。

ただ、普通感冒でも、筋肉痛や関節痛は出ますが、インフルエンザの方が強烈でしょう。


ゆえに、上記のような症状が出たら、とりあえず病院に行って検査を受け、

「普通感冒」かインフルエンザかを検査する必要があります。

以前はインフルエンザの判定には時間がかかりました。

しかし、現在では、遺伝子の研究が進み迅速診断キット(検査方法)により、

短時間で判定できます。

検査の精度は50~80%程度と言われているようです。