かやぶき屋根の家も、人が住んでこそ!!
福島県は南会津町に12戸のかやぶき民家が身を寄せ合うように
立ち並んでいる。
会津地方独特の「曲屋」と呼ばれるL字型造りは、家族同様の存在
である馬を「冬に外に繋ぐのは忍びない」と屋内の土間に“うまや”を
造ったことから発展した形らしい。
「かやぶきの家を守るのは、本当に大変だよ」とは近くに住む大工の
棟梁の星さん(62)。
かつては家の中の囲炉裏で薪を焚いていた。
かやは煙でいぶされて乾燥し、長持ちしたし、家は隙間が多く室温も
それほど上がらなかったため、屋根の雪が解けてもかやが濡れること
は少なかった。
今はほとんどの家がアルミサッシを使い、温風ヒーターなどを使う
ため、屋根は暖まって雪が解けてかやに水が浸み、傷みやすくなる。
かやぶき屋根の維持はどんどん難しくなっている。
と星さんは語る。
家は人が住んでこそ家なのであって、どれほど建築的な価値が
高くても、そこに暮らしが無ければただの“はく製”にすぎない。
こんな集落の多くは観光地化しているが、この前沢には観光施設
らしきものは無いと言います。
確かに保存し活用することは現代では非常に難しいことでしょうが、
日本の文化を次代に伝えると言う意味でも頑張ってほしいと、
勝手な思いで京都新聞を読んでいます。