京町屋のシステムキッチン「おくどさん」
京の知恵と工夫に学ぶ。(京都新聞より)
「うなぎの寝床」とも呼ばれる京町屋は、家の表から裏まで、
家の片方が土間になっています。
この部分は大屋根までの吹き抜けになっていて一見して寒そう
な空間ですが、実は家の中で一番暖かい場所でした。
七ツ釜(字が違いますが)五つ釜・などとあったそうです。
この土間は石が敷き詰めてあったりして、カマドで煮炊き
した熱が石に蓄熱されて「おくどさん式床暖房」が施された
空間でもあったのです。
吹き抜けは又煙突や換気などの空調の役目もはたしていた
と言います。
「おくどさん」は平面の大きさが丁度800mm角で120mmある敷台上
からの高さは530mm。手前が一段盛り上がっているのは竈を大きく
見せるためのデザインだそうだ。ここには釜径500φの大釜が乗っかる。
二連の竈の巾寸法は1170mm、奥行きが630mm、高さは500mm。
真中の羽釜は釜径が360mmφで羽釜径は470mmφあり、
一番奥の羽釜は釜径が300mmφで羽釜径は400mmφある。
ご飯から煮炊きものまでこのおくどさんで全て賄っていただけでは無く
紙くずなどの焼却装置でもあり、おくどさんは一石三鳥の優れた
省エネ装置であり、昔流システムキッチンでもあったわけです。
天然の床暖や、吹き抜けの換気空調システムと言い。
パッシブエナジーコントロールのハシリだったのですね!!