消えゆく京の「町屋」 | NEXTのブログ

消えゆく京の「町屋」

京都市内から、棟続きの木造住宅「長屋」が消えつつある。


国の昨年の調査では、5年前から44%減って1万8千戸となり、


全居住住宅の3%に満たない。戦前に建ち、かつては「職住一体」を象徴する


街並みだったが、入居者の死去などに伴って、取り壊す例が多いとみられる。


と言う記事をまたまた見かけました。


以前にも「進まぬ耐震化」と言うことで、京都の木造建築が減少していると言う


記事を書いたと思います。


京都御苑東側にある長屋の家主の高橋さんは、


4年前、9戸のうち5戸に3500万円をかけて耐震補強や防火対策の改修を施した。


市の京町家再生賃貸住宅制度を活用し、800万円の補助金を受けた。


「採算は合わない。でも、ここで死にたいと望む高齢の入居者もおり、


壊す訳にはいかなかった」。工事中は別の所有物件に移ってもらったという。


NEXTのブログ それがこの建物。


長屋の入居を募集すると若者を中心に希望が多いなど、町家の一形態として


人気が根強い一方、減少を続けるのは、入居形態で賃貸と分譲が入り組み、


改修する上で合意を得にくいことが大きい。


行き止まりの袋小路に面していることも多く、建築基準法で建て替えが規制され、


入居者がゼロになって解体されるケースも少なくないと言います。


市は京町家再生賃貸住宅制度を04年度に始めたが、利用は高橋さんのみで、


昨年度に終了した。対象要件を5戸以上に限ったため、「問い合わせは多かったが、


入居者の合意形成や工事中の仮住まいの確保が難しかった」。


と住宅政策課の話。


当社が提携しているNPO法人公共技術研究協会でも、今年春


の相談会では沢山の家主さん達が来場されましたが、


その後の無料相談会にはなかなか足が遠くなっていて、


その理由はたぶん、実際に耐震診断して危険とされると


その事実を入居者に知らせなくてはならず。


その時の改修に莫大な費用が掛かるのでは?との心配から


で、採算面で難しいとの思いがあるのでは。


と言っています。


多くの入居者のある建物ほど耐震化は必要なのですが、


一家主ではなかなか実行出来ないのが実情だと言う


ことでしょうか。


そんな人たちの集まりを作ってなんとかならないものか?


素人はすぐそんなことを考えてしまいます。


日本の伝統文化の良い部分はしっかり残して、


次代に伝えたいものです。