「アンフェア」シリーズ第3弾です。


殺してもいい命---刑事 雪平夏見 (河出文庫)/秦 建日子
¥630
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裏表紙


「殺人ビジネス、始めます。

新規開業につき、最初の三人までは、特別価格

30万円でご依頼お受けします。

左胸にアイスピックをつき立てられた死体の口には

赤いリボンで結ばれたチラシが突っ込まれていた。

殺された男の名は・・・     」



というわけで、アンフェアシリーズ第3弾まで

一気に読んでしまいました。


第1作では、トリックよりもテーマ性を重視した殺人事件

第2作では、誘拐と殺人事件をミックスした連続事件

本作は、前作から約2年後、「殺し屋」の話です。


冒頭の部分なので書いてしまいますが

雪平の元夫が殺し屋と思われる何者かに殺害されます。

事件の解決を通して、「母親としての資格はあるのか」

雪平の複雑な心境の変化が明らかになっていきます。


相変わらず軽快なリズムでストーリーは進み

ときおり読者用にまとめられたヒントのような描写は

読みやすさを重視して書かれているようなフシさえあります。

ダインの二十則やらノックスの十戒やらは知りませんけど。


作者風に言うと「読者がフェアに楽しめる」小説だったんでは

ないでしょうか。



オススメ度 ☆☆☆☆